[NEWS] 秋の社内野球大会・3 余裕の吉村組に忍び寄る影?

○刊ねぎ秘密結社ニュース

(幹部会にて)



奈津恵:――――というわけで、社長の意向により
今年は社員総出で野球大会を開催することに(ry
















(営業部オフィス)


ゆたか:野球大会ですってよ!!!☆☆ですってよ――!!!☆☆

歓子:……榊……なんなの、そのはしゃぎよう……

ゆたか:えー☆ だってまさか会社入ってからこんな体育祭みたいなイベントが
あるなんて
思わなくってさー☆☆オレ野球大好き☆ってか運動大好き☆☆☆

悟史:あはは、恐らく大体の人がだるいと思ってるであろうこの野球大会を
こんなにやる気な子がウチにはいるというのは、頼もしいねぇ~。

英司:そういえば歓子ちゃんも、運動は得意なほうだろう?頼りにしてるよ!

歓子:え! えぇぇ……あの、あたしが得意なのは格闘技系(空手)なんで……
球技は、あんまり……あははは……

クリス:それに、ウチには社内で1,2を争う体育会系な泉課長もいらっしゃいマス。

次郎:え、ええ!? 1,2とかそんな!!!!!!!!!! 大したことないッスよ!!!!!!!

クリス:(元社長秘書の情報収集能力を駆使したメモ帳的なものを広げながら)
アトは、格闘技ナラ他の追随を許さない成沢部長に、
超合金ロボ
青木サンという戦力、ソレに加えて大島主任の読心能力を
ウマク使えバ、当チームに負けはないデス。


大空:俺いつ超合金ロボになったんッスか!

橘:読心、って………あの、さすがにそれはちょっと卑怯というか、
使っちゃまずいんじゃ……


クリス:マァ、常識的に考えれバそうですネ。

橘:でしょう……。

悟史:だけどこれは、ねぎ秘密結社の野球大会ということを忘れちゃいけないよ。

橘:∑(;゚A゚)ハッ

悟史:野球のルールに則ってさえいれば、魔法を使うことだって禁じられてない
発明品を使う事だって禁じられてない。さて、言いたいことは分かったかな?

橘:(;゚A゚) は、はい……(ごくり……)

英司:まぁ……でも、「とりあえずは」最初は「普通の」野球大会になるだろうから、
通常戦力が強いに越したことはないけどね。
幸い、ウチに若い戦力が集中してるのは幸運だったと言えるだろう。

ゆたか:ですよねですよね!!!!☆☆☆オレ人の心読めないし格闘技知らないし
巨大化ロボとかにもなれないけど野球は得意ですよ!!!!☆☆
チームのために頑張りますっ☆☆☆


大空:俺べつに巨大化しないから!

眞妃:私もあまり球技は得意じゃないんだけど……
むしろ久我さんとかが妙なことを準備し始めたら
発動する前に得意の格闘技で息の根を止め(ry

橘:∑眞妃さんやりすぎやりすぎ!

英司:ま、とりあえず守備とか打順とか決めようかね。
ええと…まず面子は…10人?


次郎:ひとり多いッスね!

歓子:あ、古屋さんは運動とか無理ですからベンチでいいんじゃないでしょうか?

司:あ……あぁ、まあそうだな。(ちょっと残念そうに)

ゆたか:ベンチでも立派なチームメイトですよぉ☆☆
ふるやん先輩っ!オレがふるやん先輩のぶんも

いっぱい活躍するんで任せてくださいっ☆☆☆ねっ!

司:おれの分もだと?
そんなちっさい目標じゃなくてむしろ9人分働くくらい頑張れや、ゆたちょ!


ゆたか:(≧▽≦)えー☆☆ さすがのゆたちょもそこまではキツいですぅー☆☆
変態的な運動能力持ちの泉課長じゃあるまいしー☆☆

次郎:だ、誰が変態ッスか――――――!!

悟史:じゃ、とりあえず、小さい頃とかでもいいから野球経験のある人から
ちょっとピックアップして………(ホワイトボードに色々書き始める)















(にぎやかなオフィスをこっそり抜け出してきた、ふるやん)







司:(……はぁ。当然のようにベンチ入りか……おれ。なんか悲しいよな……。
ま、かんこりんは気を遣ってくれたんだろうけどさ……。
運動が得意!とか言い切れるゆたちょが羨ましいぜ……。
なんでおれ、こんな満足に運動もできない、
弱い身体で生まれて来ちゃったんだろうなぁ)




ならば、運動ができる健康な身体に、してやろうか?


司:(そんなん、言って簡単になれるもんならとっくに……)



なれる。私が手を貸せば、簡単だ。



司:(何をどう手を貸せば……)
………って、おれ、今誰と話してんだ………?
別に、口に出して言ってないよな……? 今のこと……



私の声が聞こえるならば、お前は特別な人間だ。



司:……な……な、なんだよ!誰だ!? 久我っちょとかのタチの悪ィ罠とかか!?



本当は、目いっぱい走り回って、汗をかいて、
皆が驚くくらいの運動能力を見せ付けたいのだろう?
お前は元々運動神経はずば抜けて良いはずなのに、身体がついていかず、
もどかしい思いをしているのだろう?




司:……っ……そんな、何もかも分かりきったような……
おれ自身が考えないようにしてることを、ズケズケと……



私の手を取るがいい、古屋 司。
当たり前のようにベンチ入り扱いする連中を、まずは見返してやるがいい。




司:………そんな、得体の知れねぇ奴の手、なんて………



現代の医療では治療がなかなか難しいお前の身体……
……得体の知れない奴の手でも借りんと、一生治らんかもしれんぞ……?




司:……………























歓子:あれ?そういえば古屋さんは?

英司:外の空気でも吸いに行ったかな。彼退院したばっかりだし、
まだちょっと辛いんだろう。


歓子:本当は、古屋さんも一緒に野球できたらよかったんですけど…。




(つづく)

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