(午後3時、休憩時間。食堂)
蔦子:(食堂での業務を終え、帰り支度をしている)
さってと、帰りにスーパー寄って買い物しなきゃ♪
(ガラッ ←食堂のドアを開ける音)
久我:つ、蔦子君……今帰るところかね。(ヨロヨロのボロボロ)
蔦子:はいはーい食堂はもう閉店……ってあらま、どうしたの久我さん!
久我:フフフフフフ………ちょ、ちょっとね………
蔦子:ちょっとでそんな血出したりタンコブ作ったりするの?
久我:まぁまぁ……大した事ないから、気にしないでくれたまえ……それよりも。
蔦子君、君に是非渡したいものが、あるのだ。
蔦子:え?私に?珍しいわねぇ~。
久我:実は…我が開発研究室が、新たに開発した化粧品のモニターを、蔦子君にやっていただきたくてね…。
蔦子:まぁ、化粧品?どんなものかしら~?
久我:実は……たっ、大変、し、失礼かもしれないが……アンチエイジング(抗老化)化粧品で、シミ・シワ・そばかすを軽減…するというもので……
蔦子:あら~~~~~~~ステキ!
久我:よ、よろこんでくれるのかね?
蔦子:もちろんじゃない!私くらいの年になったら、シミシワなんて当たり前の悩みになってくるわよぉ♪
久我:そ、そうか……良かった……(涙)
蔦子:!? なんで泣いてるのぉ???
久我:いや……ここに来る前に、奈津恵君に会ったから、奈津恵君にも渡そうとしたのだが
……そう。久我室長は、私がそういう化粧品を使わないといけないような年齢と容姿だと思ってるのですね?
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久我:……フフフフフ……グーでいっぱい殴られてしまったよ……ハリセンのがまだマシだったのに……あえて拳とは……
蔦子:あははははははw 瀬上さんはお若いものぉ♪そりゃ怒るわよぉ!
私は、よろこんで使わせてもらうけどねぇ~?
久我:ありがとう……ありがとうっ……!ぜひ使ってみて、感想を教えていただけるとありがたい…!
蔦子:でも意外ね。
久我:え?
蔦子:久我さんってちゃんとしたものも、作るのね。
久我:なんかえらい言われようだね!?
一応組織に属している以上、会社のための普通の商品も開発してるよ!?
(※今までのやらかしからしたら、この言われようは当然である)
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(室井家)
蔦子:ふぅ、夕飯の下ごしらえも済んだし、洗濯も取り込んだし…。
渉ちゃんはまだ寝てるし、軽くシャワー浴びて、久我さんの化粧品試してみようっと♪
(シャワーを浴びてくる)
蔦子:さてと。どんな感じなのかしら~?なになに~?(説明書を見る)
へぇ~、このクリーム。顔だけじゃなくて、体中どこでも使えるのね。
シワや乾燥の気になるところに好きなだけ塗りましょう、ですって。どれどれ…
(ぬりぬりぬりぬり………)
蔦子:うんうん、手触りは、悪くないわね。なかなかいい香り♪
なんだか、肌がポカポカしてきたわね~。血行が良くなってるのかしら?
ん……?何か、肌が青白くなってきてる……?もしかして美白効果っ!?♥私も遂にあこがれのブルベ冬肌にッッ!?
……いえ、これは……違う……肌が、青く光ってる……!?
きゃぁぁっ!!!
蔦子:………な、なに………?なんだか、身体が軽く感じる……それに、肌もツルッツル!まるで10代に若返ったみたい!!
渉:蔦ちゃん!? 何いまの悲鳴!びっくりして目が覚めちゃったよっ!!……………………って、えぇぇ!? 誰!!??
蔦子:誰、ってなに渉ちゃん、寝ぼけてるの?私は蔦子ちゃんですよ~。
見て見て♪久我さんからもらったクリームすごいの♥肌がこんなに若返って
渉:蔦ちゃんなの!? 肌どころか、見た目がぜんぜん変わっちゃってるよ!?(鏡を持ってくる)
蔦子:えっ……………あらやだ、これどうみても中学時代の私だわね。懐かし~♪
渉:なななななななにのんきなこと言ってるの……!どうするのその姿!!
蔦子:別に、若返るならそれもいいんじゃない♪
渉:だめ!!
蔦子:えー?
渉:こんな子どもっぽい蔦ちゃんなんて……いつもの蔦ちゃんがいい!
シワがあって、ちょっとお腹出てて、胸とお尻垂れてて、四十肩と腰痛持ちの蔦ちゃんだからかわいいのに!
蔦子:……渉ちゃん、いつも私の事そういう風に見てたのっ!? もー!!!!(ポコポコポコポコ ←渉を殴る)
渉:あ痛たたたた!ゴメンよぉ~~><!
(その後1時間程度で元の姿に戻った)
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(翌日)
久我:えっ、姿が若返った?おかしいな……そんな効果が出るような成分は入れてないんだが……いや待てよ……もしや……(自分で使った若返り薬が混じってたか…?)
蔦子:ま、まぁとにかく、肌はつるつるになったわよ♪
(渉ちゃんは嫌がるけど、また気分転換に使わせてもらいたいくらいね♥)