（都内某マンション）
照美：（正月休みって言っても、今年は実家帰らない宣言しちゃったし、やることないわね～）
” ピンポーン ”
照美：（え、正月早々なんなのよ。宅配？何かネットで注文とかしてたっけ？）は～～～い
（ドアを開ける）
次郎：照美さんあけましておめでとうございまッス～～～!!!!
照美：うわあ!?（バタン!!!!）←驚いてドア閉める
次郎：ちょッ…!? そんないきなり締め出さないでくださいッスよぉ～～～（涙）
照美：（ドア越しに）ちょっ、ちょっと!? いきなりアポなしで来るとかなんなの!?
あなたは実家の長野に帰ったんじゃなかったの!?
次郎：今年は帰らなかったんッスよ。
照美：は!? 名家のお坊ちゃんが正月に顔出さないとか許されるの!?
次郎：今年は婚約者の照美さんと仲良く二人きりで過ごしたい、って言ったら簡単にお許し出たッスよ！
照美：軽いわね!?
次郎：ちょっと新年のサプライズしようと思って、アポなしで来ちゃいましたけど、大丈夫ッスか？
照美：それ来た後に訊くことじゃないでしょ！全然大丈夫じゃないわよ!!!
（めっちゃ適当な格好だし、部屋散らかってるし、何よりスッピンだし!!!）
次郎：え～～でも一瞬だけ見えた顔見た限りだと、全然なんともなさそうでしたッスけど……
照美：なんともなくないわけないでしょー!!! スッピンに鼻パックに冷えピタとか人に見せられるもんじゃないわよ！
次郎：別に、見たのが僕なんだからいいんじゃないッスか？それに結婚したらそんな顔も見放題ッスよね～
照美：!!!!! ………ま、まっ、まぁ、そうなんだけど!!!!
次郎：なので、お家に入れてくださいッス～！
照美：ダメ!!!!!
次郎：え゛っ（ガーン）
照美：やっぱり、私のプライドが許さない！
次郎：そんな気にしなくとも
照美：私は気にするの!!!! 今から身支度整えるから、あんたは１時間そこで待ってなさい!!!
次郎：え～～寒いッスよ～～!!!
照美：ええいうるさいっ！私にアポなしで会おうなんて100万年早いのよ！
寒いなら近所のコンビニとかどっかで暇潰してなさいっ!!! じゃあね!!!
次郎：えぇぇぇぇぇぇ～～～～～………そんなぁ、照美さ――――――ん!!!!
