(一面真っ白な、雲海)
大空:う~~~~ん……なんか、羽毛か綿か……ふわっふわしたものに包まれてるような、気持ちい~~い気分……♪
枕?はやわらかくてひんやりして気持ちいいし……ずっとこのまま寝ていたい~~……
……うーん、でも……ドM日本代表の俺としてはやっぱり物足りないか……
いっそ、この雲が一瞬にして晴れて、地面に叩きづけられるくらいのスリルは欲しいかな~~~な~んてw
(言葉の通りに雲が消える、落ちる)
大空:うぅぅぉぉぉああああ!!!!??? びびったぁぁ―――――!!!
なんで言ったとおりに速攻雲消えるの!?
落ちる――――――!! しんじゃう――――――!!!!!
………なーんてね、俺ちゃんしっかり飛行機能付いてるから飛べちゃうんだな~~~これが~~~
足場がなくなっても、重力に勝てる俺ちゃんはやっぱり誰かに思いっきり蹴られたり踏まれたりぶん殴られたりしないと気が済まないんだよな~~~~
”ガンッ!!! ”(何か強烈に硬いモノで頭を殴られる衝撃)
大空:ぅごっ!!??
”ゲィン!!! ”
大空:はぼぁっ!!!!
”ゴン!!! ”
大空:ぐへぁっ!!!!………痛い痛い痛い!でもそう、これ!これだよ!成沢部長のアツくてカタい拳のごとく俺の魂に心地良い衝撃!
”「………さん」”
大空:はいいいい!!! 成沢部長!もっと!もぉっと殴ってくださいぃい!!!!
”「……じゃ……せん、……です」”
大空:いえいえ!遠慮せず!それが俺にとってはご褒美です!!!!!
”「………いい加減、起きてください!ひろしさん!!!!!!」”
大空:………はぇ?(目を開く)
大空:え、なんだっけ……ここどこ?(氷雨の膝枕で寝かせられてる状態で目を覚ます)
氷雨:もう!ひろしさんのバカ!寝てる間、成沢部長の名前ばっかり……ひどいです……
大空:え、あ、氷雨ちゃん!? ご、ごめん……ってかこの山奥なに――――――!?
氷雨:忘れちゃったんですか?私の親である山神様に、お付き合いしていることをご報告とご挨拶に行きたいって、ひろしさんが言いだして、私の実家でもある雪女族の山まで連れてきたはいいものの途中でエンストして寝ちゃったんじゃないですか!
大空:え――――ッ!? そうだったん!?
氷雨:ひろしさん、うわごとで「殴って」って言うから、私、氷塊でガンガン殴ってたんですけど、そしたら成沢部長の名前ばっかり言い出すから…
大空:あ、え、そ、その、成沢部長にはいつも殴られてるからそんな夢を
氷雨:酷いですひろしさん……本当は私よりも美人でおっぱいでっかくて強い成沢部長が好きなんですね……う、うわぁああああん
大空:そそそそんなことないって!!!! 成沢部長は俺に絶妙で心地いいダメージをくれる素敵な上司ってだけだから!!!!
氷雨:うわあああああん 私だって頑張って殴ったのにいいいい
大空:ごめんってば氷雨ちゃ――――――ん!!
氷雨:もう、知りません!ひろしさんのばか!あほ!ボケナス!ポンコツ!スカポンタン!
大空:うわー!さすがに置いて行かないでぇ。゚(゚´ω`゚)゚。



