(どっかのゲーセンに行った後)
紅葉:はぁ~~~~、婚約者さん強すぎて萎えるわ。
真凛:ふっふ~ん!これでも格ゲーは高校時代に結構極めたからね~!
紅葉:ってか年下相手に容赦なさすぎ。
真凛:ゲームに年下もクソもあるか!
” ピコピコピコッ ” (紅葉のLINE)
紅葉:ん?(スマホ見る)……ふ~ん?
……あ、もしもし?僕だけど。お誘いどーも。今から行くわ。
真凛:はぁ!?
紅葉:うんうん、そこ行けばいーのね。おっけ~。じゃ後でね
真凛:ちょっと待てぇ!? 今さっき私と会ったばっかりで、まだゲーセンしか行ってないんだが!?
紅葉:えー。だってセ…友達が新年会しよーってからそっち行こうかと。
真凛:今セフレって言おうとしなかったか?^^
紅葉:言ってないし。ってか仮にセフレだろーと君には関係ないよね?
真凛:あるわぁ!!! あんた私を誰だと思ってるぅ!?
紅葉:婚約者さん。
真凛:よくわかってるじゃん!!
紅葉:だって、結婚出来ればいいんでしょ?いずれ僕は君の実家に連れ去られて種馬扱いされるんでしょ?だったら好きにさせてくれてもいいじゃん。
君も好きにすればいいし。僕らにお互い愛情は必要ないよね?別に。
真凛:そうだけど夫婦になる仲のはずなのにそれってなんか寂しくない!?
紅葉:べっつにー。女には困ってないし。んじゃあね~(手ひらひら)
真凛:こっこら――――!! 待てぇぇぇええ!!!!
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(その次の休日)
真凛:……ってなことが、あってさー。
結佳:はぁ……。
真凛:ほんっとありえないよねぇ!? 仮にも婚約者がいるのに、堂々とセフレの方に行くってさ!!!
結佳:そういう扱いされても仕方ないことを、天道院さんもしてるからじゃ……
真凛:それはそうなんだけど!!!! なんっか許せないじゃん!!!!
結佳:うーん………ならもっと、彼女らしく、彼に対して愛情をかけるしか……
真凛:えなんで!? なんで私の方からあいつにかしずくようなマネしなきゃいかんの!? なんか納得いかなーい!!!
結佳:^^;
真凛:というわけでさ!結佳さん!!!
結佳:はい?
真凛:あんのクソガキよりも強くて男らしくてカッコイイ男の人いたら紹介して!!!!!
結佳:はい??????
真凛:あいつよりもハイスペスパダリ彼氏を作って、あんのクソアホ婚約者をギャフンと言わせてやりたい!!!!!
結佳:???????????????????
真凛:一回、あいつに私の実力を知らしめないと、気が済まない!!!!
結佳:(混乱している)
真凛:あーあ、やっぱり奥田部長みたいな強くて背が高くてたっくましい男の人が、ベストなんだよな~
結佳:……あ……あの……天道院さん……
真凛:なーに?
結佳:その、彼とは……いずれ夫婦になる仲なんですよね?それとも別れる予定なんですか?
真凛:別れるわけないじゃん!せっかく見つけた跡取りになれる逸材なのに!
結佳:(めまい)
真凛:だから結佳ちゃん!イイ男紹介して♥ なんなら奥田部長ちょうだい♥♥
結佳:絶っっっっっっっっっっっっ対に嫌です。
早瀬さんのことを心から真っ当に好きならば正々堂々と戦いますけど、そんなめちゃくちゃ邪な考えで彼に近づくなら許しません。それ以上言うともう帰りますよ。
真凛:いやーん冗談だってば~>< 結佳ちゃん怒らないでー><;
結佳:(はぁ……なんで、わたしこの人の茶番に付き合ってるんだろ……)