小説/本文 [小説]そして二度目の梅雨が来る(3) 数日後の週末には、ハリーの送別会が盛大に行われた。彼の人徳もあってか、社員のほとんどが出席する大送別会となった。だが…その中に、眞妃の姿は無かった。終業後に開催されていた送別会の最中、眞妃は、皆の誘いをさらりとかわし、早々と帰宅していた。(... 1992.03.25 小説/本文
小説/本文 [小説]そして二度目の梅雨が来る(2) 次の日。昨日とはうって変わって、いつも通り会社へやって来た、眞妃。始業時間よりもはるかに早く会社に来るのが、本来の彼女の日常なのである。何故か日の出と共に会社へ来る中原幹雄には劣るが…眞妃は、昨日からハリーに言われた言葉を、頭の中で何度も反... 1992.03.24 小説/本文
小説/本文 [小説]そして二度目の梅雨が来る(1) そんな桜の季節から、数週間が過ぎ…。6月に入ったばかりの、雨の日の朝。社内では、ハリーが会社を辞める、という噂が少なからず飛び交っていた。だがハリーは否定も肯定もせず、いつものように明るく振る舞う。そんなハリーを見るたびに、唯一事情を知って... 1992.03.23 小説/本文
小説/本文 [小説]そして二度目の梅雨が来る(プロローグ) それは、桜が満開な季節の、良い天気の午後のことだった。「…ああもう…社長も人使いが荒いなぁ……」大島 橘は、先般社長に依頼されていた書類を両腕に山ほど抱え、社長室へと向かっていた。橘は4月から、購買部の主任へと昇進したばかり。だが、昇進と言... 1992.03.22 小説/本文
小説/タイトル一覧 [小説]そして二度目の梅雨が来る ハインリヒ=明=相原(ハリーちゃん)が退社する?そんな噂が流れ始めているねぎ秘密結社内。そして、それを知らされた元恋人・成沢眞妃は…?ハリマキ(ハリー×眞妃)小説完結編。これは、成沢 明・眞妃夫妻がまだ交際していない頃の過去の物語です。【登... 1992.03.21 小説/タイトル一覧
小説/本文 [小説]遠い日の慟哭(終) それから…真砂の通夜、葬式を終え。すっかり小さな箱に収まってしまった真砂の前で、東堂家の親戚一同が、集まっていた。「…それにしても…『とんでもないこと』になったわね」親戚の一人が呟く。とんでもないこと。浪路はその言葉に、真砂が襲われたときに... 1992.03.20 小説/本文
小説/本文 [小説]遠い日の慟哭(2) 午後10時。「遅ぇな……真砂のヤツ……どこまで探しに行ってんだか…ったく」学校からなかなか戻らない真砂を、浪路はイライラしながら待っていた。もっとも、真砂は友人が多いので、学校帰りに友人の家によって朝帰りなんてこともざらなので、親は特に心配... 1992.03.19 小説/本文
小説/本文 [小説]遠い日の慟哭(1) 「ふーーっ!ギリギリセーフ!!!」始業のチャイムと共に、教室に飛び込む浪路。「おう浪路。今日はセーフだな!」隣の席の男子が、失笑しつつ祝福の言葉(?)を浪路に贈る。どうやら浪路は遅刻常習犯らしい。ここは、街の郊外にある、男子高校。真砂と浪路... 1992.03.18 小説/本文
小説/本文 [小説]遠い日の慟哭(プロローグ) 枯れ葉の舞う、秋の夕暮れ時。鮮やかな夕焼けが、辺り一面を。…血のように真っ赤に染めている。…ザザー……ン…波の音だけが、静かに響きわたる。誰もいない、海辺の墓地に。一人の男が、花と線香、バケツを持って墓地内をゆっくりと徘徊していた。「夕暮れ... 1992.03.17 小説/本文
小説/タイトル一覧 [小説]遠い日の慟哭 女の子大好きナンパ君。だけど実は…何故、彼女は常に「男」を演じ続けるのか?東堂浪路の笑顔の裏には、辛い過去があったのだった…。【登場人物】(過去の物語なのでその当時に合わせた解説です)東堂浪路ねぎ秘密結社・システム設計部所属(当時)。女の子... 1992.03.16 小説/タイトル一覧