(社員寮「わけぎ」、日曜日)
次郎:う~ん今日はいい天気ッスね!!!!!絶好の洗濯日和ッス!!!!!!!
(社員寮前に数台の引越しトラックが停まる)
次郎:あれ…? 誰かこの社員寮に引越してくるんッスかね…
……うわ、何だかパソコンや機材やらがものすごいたくさん運び込まれてるッス…!!
一体誰がこの社員寮に……
(気になって1階に降りていく次郎。管理人室の前に誰かいることに気づく)
在素:こんにちは、廉太郎さん。
湧木:おやぁ?在素ちゃん。こんちゃ!社員寮に来るなんて珍しいねぇ!
どうしたんだいー?
在素:私を今日からここの401号室に住ませてほしいの!
湧木:∑( ̄□ ̄;)はぁあ!?
……あ、あれぇ……よく見たら後ろにたくさんの引越しトラックが……
と、というか在素ちゃん、この社員寮は独身しか住めないっていう
一応の決まりがね?だからお父さんと二人暮らしはちょっと…
在素:(ぴくっっ)だ・れ・が!
あのお父さんと一緒に住むって言ったのよ!
湧木:∑( ̄□ ̄;)ええぇぇえ!?まさか一人暮らしするつもりなの !?
在素:そうよ、悪い?私独身だし構わないでしょ。
湧木:(な、7歳児が一人暮らし……)…う、う~ん、でもね、在素ちゃん。
不動産の契約はまず子供じゃできないし、
そう、それに401号室は…………
在素:知ってるわよ。もう契約者がいるんでしょ。
湧木:え、なんで知ってるの……
在素:401号室の契約者って千雪お姉様でしょう。
私が頼んで契約してもらったんだもの。
お父さんと別居したいって言ったら協力してくれたの。
お姉様は私の保証人なのよ。これで問題ないでしょう?
湧木:((( ̄□ ̄;))))ぬ、ぬかりねぇ…!!
………
次郎:(壁際で隠れつつ)ええええ……久我室長のご令嬢の在素さんが社員寮に…?
親子で仲良く社内の宿直室で暮らしてると聞いたッスが……一体何が……
アラウネ:(次郎の背後に貼り付く形でアラウネ登場)
あらまぁ~何だか騒がしいですね♥
次郎:∑(///□///) !?!????!!?
アラウネ:誰かと思ったら在素お嬢様じゃないですか!
この社員寮に引っ越してきたのですね~♥
次郎:あ、ああ、あ、あの、あのあのあのあああの、ろ、ローゼンベルグさん、
あ、あの……あのそのええと……
アラウネ:どうしましたか?次郎様♥
次郎:……む、むむむ……む、む……(胸が背中に当たってるんですけど、と言えない)
アラウネ:それにしても、どうして恭一郎様と別居しようと思ったのですかね~。
………
(引き続き湧木と会話してる在素)
在素:一人暮らしの理由?だって!お父さんすぐ私のベッド入ってくるし!
日記は盗み読みするし!ちょっと出かけるだけでもどこ行くんだ!?誰と会うんだ!?
ってすっっごい聞いてくるし!休みの日はどこか行こうってうるさいし!
もういい加減にして欲しいのっ!!!
湧木:日記の盗み読みは悪いとは思うけど、それ以外は
割と普通の7歳児の父親の行動のような…
在素:あと無精ヒゲ伸ばされるのが一番耐えられない!
あのジョリジョリ感が大嫌いだっていっつも言ってるのに!!!
湧木:お……男のヒゲは仕方なく生えてくるものだから大目に見てあげて……(´д`)
在素:と・に・か・く!鍵は千雪お姉様から預かったし、
勝手に荷物積み込んでるから!今日からお世話になります!
あ、お父さんと、私を連れ戻す相談とかしないでよね!!!
変なこと企んだら
廉太郎さんの個人情報ハッキングして
全世界に流してやるんだから!
湧木:∑( ̄□ ̄;)ちょ、ちょっと僕までとばっちり――!!??
………
アラウネ:あらあら…在素さんも多感なお年頃ですものねぇ~♥
女の子が一時期、お父様を鬱陶しく感じてしまうのは
大人になってきている証拠なのです♥
次郎:……あ、あ、ありすさん、まだ……7さい……ッスよ……
(↑まだ背後から胸を押し付けられてる)