小説「最期の恋」にて赤ん坊に生まれ変わった烏丸雪彦を養子に迎えた東堂浪路。
そういえばそれから彼女の生活がどう変わったのかあんまり書いてなかった気がするので
今日はその辺をネタにしてみます。
(浪路のマンション)
浪路:ただいまー
八雲:おかえり、姉さん。
雪彦:あー。
八雲:ほら姉さん、雪ちゃんがおかえりーって言ってるよ。
ほらほら。ママおかえりーって。
浪路:…………………。
……いつも大学休講のたびに面倒見てもらってて言うのもなんだが……
お前、若い男のくせに意外に子供の面倒見いいのな……
八雲:そう?でも、子供ならなんでもかわいいってわけじゃないよ。
姉さんの子供だからかわいいんじゃないか。……姉さんの子供……
…………うふふふふ、かわいいなぁ…………♥
浪路:(ぞくっ)
八雲:それにね、この子の最大の良い所はね、姉さんの子供だけど、
姉さんが産んだ子じゃないってことだよ。
浪路:はぁ?
八雲:だって本当に姉さんが産んだ子だったら、
姉さんと他の男との間に生まれた子ってことになるでしょ。
そんなこと想像したら俺耐えられないし下手したら子供を○○しちゃいそうで…。
浪路:∑( ̄□ ̄;)恐ろしいこと言うなこの変態が!
八雲:けどなー、この子が特別にかわいいのはもちろんだけど、
子育てって楽しいね。俺、保育士の資格でも取ろうかな。
浪路:はぁあ?お前法学部だろ。なんか政治家目指すとかなんとか言ってなかったっけか?
八雲:うん。政治家になってどんどん国家権力身に着けて
姉弟でも結婚できるように法を改正しようと思ってたんだけどね
浪路:な ん の た め に だ ? ああ?
八雲:そんなこと…言わなくても分かってるでしょ?
浪路:(ぞくぞくっ)
八雲:でもね。俺最近思ったんだ。もしそんな法改正ができたとしてもさ。
姉さんと結婚できる権利を持つ男なんて、この世の中に山ほどいるわけでしょ。
浪路:そりゃ血の繋がった身内以外の男全員、可能性はゼロじゃねーぞ。
八雲:そんな、その他大勢の中に俺も入っちゃうなんて、
くだらないってことに気づいたのさ。姉さんの伴侶には誰だってなれるけど、
弟になれるのは世界でただ一人、俺だけなんだ。
それってさ、素晴らしいことだよね。
浪路:(´д`)・・・・・(呆れ)
八雲:それに姉さん一生結婚するつもりないんでしょ。
そしたら俺が一生姉さんと一緒にいてあげる。
弟だもん、別にいいよね。だから雪ちゃんも姉さんと一緒に俺が育てるよ。
浪路:確かに結婚なんて考えてねーし子供の面倒見てくれるのも助かるが……
素直に喜べないのは何故なんだろうな……(遠い目)
八雲:だからさ、姉さん。俺、姉さんと雪ちゃんと一緒に住んでいい?
姉さん色々と忙しいでしょ。俺が大学のときは託児所になっちゃうけど…
俺ヒマなときは雪ちゃんの面倒見るよ。
浪路:うっ………それは………
八雲:俺が変なことするんじゃないかって、気にしてるんでしょ?
大丈夫だよ。俺、姉さんの恋人じゃなくて弟になるって決めたんだ。
姉さんと女として見るのは、もうやめるよ。
浪路:八雲……?
八雲:……真砂姉さんのお墓参りの時に、姉さん言ってくれたでしょ?
何があっても姉さんはずっと、俺の姉さんだって。
当たり前のことなんだけどさ、忘れてたんだよね、きっと。
その言葉がすごく嬉しかったんだ。
浪路:……そっか……(ホッとした表情)
八雲:それに姉弟って言ったってさ、
要は身体を繋げなきゃそれ以外のことは
何してもOKでしょ?
だからたまには胸とか腰とか触らせt
浪路:それがダメだっつってんだろ――が!!
(どばきぃっっっっ!!!!!!!!)
八雲:(殴られても動じない)あ~~雪ちゃんホントにかわいいなぁ~~……♥
早くもっと大きくなって、俺のことパパって呼んでくれないかなぁ。
浪路:(゚Д゚)パパじゃねえ!オジサンだろが!!
お前ホントに弟の自覚あるんだろな !?
しかしやはり、今までどことなく心の奥にあったわだかまりが解けていた姉弟は
その後、同居を始めることになったのであった。