みひろ:(ふ~、もう17時かぁ。さっさと帰ろっと。
今日はウチに橘さんが晩御飯食べに来るって、みはるが言ってたしね)
山音:あれぇ?あれあれあれぇ?もしかしてみひろちゃんっ!?今大学の帰りかなー?
みひろ:あ、こんにちは…。えーと……
(奥田さんとそっくりのこの人…名前なんだっけ…)
山音:あ?もしかして忘れちゃった;w;?
はっちゃん……奥田部長の弟の山音くんだよー!
みひろ:あ、あぁ…山音……さんでしたっけ。失礼しました。
山音:山音サンだなんてそんなよそよそしく呼ばなくてもー>w<
気軽に山音クンでも山音でも好きなように呼んで!
みひろ:すいません、年上の方にはどんな方でも敬意を払いたいので。
山音:う~ん!そういう真面目なトコもやっぱイイなぁ!
みひろちゃんは、実に俺好みの女の子だっ!
みひろ:……はぁ……そうですか……。
山音:うわんすっごいノリ気じゃなーい><
俺本気だよ?チャラく見えるかもだけど本気だよ !?
みひろ:正直に言いますけどほんと、チャラくしか見えないです…。
山音:俺、本気の女の子に対してだと緊張を誤魔化すために
ついつい軽~くなっちゃうんだ!ほんと信じて!あとデートして!
みひろ:(ため息)またそれですか…。
山音:この荷物そこに置いてきたら直帰だから!ね!これから晩御飯でも!
みひろ:ごめんなさい。私はこれから用事があるんです。家に来客があるので。
山音:えぇえ~(´△`) 誰だよ来客ってぇ!
みひろ:……妹の婚約者が来るんです。姉として行かないわけにはいきません。
山音:妹ってみはるちゃんのことか!
ってみはるちゃんの婚約者っておんなじ会社の
なんか大人しそうなイケメンのことだよね!
名前は…ま、男の名前なんていちいち覚えてねーから忘れたけど!
みひろ:知ってるんですか。
山音:前にみはるちゃんに紹介してもらったことあったし~。
ってかそんな場に別にみひろちゃんいなくてもいいっしょ!
みはるちゃん達の幸せ見せ付けられるよーなもんじゃん!
みひろ:そ……そんな風に、言わないでくださいっ。
橘:……あれ、みひろちゃん。今帰り?
みひろ:橘さん…!
山音:あーッ!ウワサをすればみはるちゃんの婚約者のイケメン!
橘:(だ、誰だっけこの人……奥田部長によく似てるけど。。)
これからお家に行こうと思ってたところだよ。良かったら一緒に……
山音:だァ――――――メェ!みひろちゃんは俺とデートするのっ!
あんたにはみはるちゃんがいるだろっ!?
みひろちゃんがその場にいたって寂しい思いするだけじゃん!
みひろ:…………
山音:ねッみひろちゃん!おいしーハンバーグのお店がこの近くにあるから、
一緒に行こうぜッ!(無理矢理肩を抱く)
みひろ:!!
橘:・・・・・
山音:…………っああぁっ!!??
(みひろの肩から腕を放してその場にへたり込む山音)
みひろ:………!?
山音:……な、なんだ……?急に頭が真っ白になって……
………うおっと、やっべぇ!こんな時間!早く荷物配ってこなきゃ!
(隣にいる橘とみひろに気付く様子もなく、荷物を抱えて走り去る山音)
みひろ:……急に、どうしたんだろう……山音さん。
橘:……………………ご、ごめん……みひろちゃん。
みひろ:?
橘:いや……明らかに、嫌そうだったから……ちょ、ちょっと、つい……
みひろ:?? う、うん……確かに、ちょっとしつこくて困ってたけど……
まあ、いなくなっちゃったし、もういいです。
橘:あ…もうこんな時間だ。一緒に行こうか。
みはるちゃんも先に行って待ってるし。(みひろの手を引く)
みひろ: !? ……た、橘さん……!?
橘:(しつこそうなナンパ男から助ける意味ももちろんあったけど……
みひろちゃんを取られそうで苛ついて、発作的に能力で追い払ったなんて……
言えないよなあ……)