(仙波くんの通う大学)
継人:(キャンパス内を歩いてる)
学生A:あ、薬学部の仙波君よぉ♥かぁっこいい♥
学生B:ほんと、かっこいいよねぇ~。きっとモテるんだろうな~。
学生C:でも最近彼、ヘンなウワサが流れてるから、そうでもないみたいよ?
継人:(変な噂……?)←聞こえてる
学生A:ウワサってどんなウワサ?
学生C:なんか、ロリコンだってウワサよ。
継人:(ガタッ!!)
学生B:ロリコン?そうなの?あたし別のウワサきいたけどなー。
学生C:なんて?
学生B:仙波君、ホモだって。
継人:(ガタガタッ!!)
学生A:えええええ~~!!?? ショックウウぅぅ>< あたし密かに狙ってたのに…。
っていうか、何の証拠があってそんなウワサ出てるの!?
学生C:ロリコンだっていうウワサは、最近よく学食の掲示板に仙波くんと小さい女の子が
手繋いで歩いてる写真が貼ってあったり。誰が貼ってるのか知らないけど。
学生B:ホモっていうウワサはぁ、なんかいつも仙波君のそばに気味悪いオッサンが
まとわりついて歩いてるのをよく見るって話聞いて…。
継人:…………………(怒りで拳を震わせてる)
久我:な~~~んか、妙な噂が流れておるのだねぇ、仙波君♥
継人:……大変だねもなにも……
全部テメーのせいじゃねぇか!!!!
この変態科学者!!!!
久我:え~~~? 何の証拠があってそんな~~?(口笛ぴゅ~)
継人:学食の掲示板に在素とオレのツーショ写真ばら撒いたりとか、
テメー以外にやる奴いるか!あとホモのウワサはどう考えても
オレの周りチョロチョロするテメーのせいだろうが!!!用がなきゃ会社に帰れ!!!
久我:だってねぇ…見張ってないと君にいらぬ虫がたかりそうでね……
仕方ないねぇでは会社に帰るとするかねぇ。仙波君も一緒に行こう。
親公認のかわいい婚約者の在素が待ってるよ。
継人:いつ誰が婚約したァ!!??
久我:まぁまぁ。そんな照れずにまたデートしてやってくれたまえ。
継人:この間ばら撒いた写真も、デートじゃなくてただの買出しじゃねえか!!!
というかあの時あの腹黒メガネも一緒にいたはずなのに巧い事外して写しやがって!!
マジで妙な小細工もいい加減にしねぇと……
久我:仙波君?そんなにひっきりなしに怒鳴ってると周りの学生さんに迷惑だよぉ?
(ざわざわ…)
学生:おいおい……あれ薬学部の仙波じゃねーか。ホモだってウワサの。
学生:え?ロリコンじゃねーの?
学生:でもなんか変なオッサンと絡んでるじゃん。やっぱホモが正解?
学生:顔はいいのに残念な奴だったんだな
継人:………!!!!ち、ちくしょおおお~~~!!!!!
オレはホモでもロリコンでもな――い!!!
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(その日の夜、大島家)
橘:あはは……久我さんにも困ったものだね……
継人:笑い事じゃねーよ!!!
ったく、お陰で彼女作ろうにもあのオッサンのせいで誰も近寄ってこねーし…。
橘:へぇ、継人、彼女作る気あったんだ?
継人:めんどくせーから本当は別にいらねえんだけど…相手がいなきゃいないで、
あのオッサンが何が何でも在素とくっつけようとしてくるだろ……。
橘:そ、そうだね…。でも、そんじょそこらの普通の女の子が彼女になっても、
すぐ久我さんに追っ払われちゃいそうだよね。
継人:……それもそうだな……。
橘:それこそ、ウチの社員にいる女の子達みたいに変わっててたくましい子じゃないと…。
継人:ウチの社員、か……(考え込む)
橘:いっそ誰かに彼女のフリだけでもしてもらって、
一緒に学内歩いてもらえばいいんじゃないかな。
あ、みはるちゃんは貸さないよ?本気で喜ばれそうで僕がへこみそうだから…
継人:いらねえよ!
橘:(´・ω・`)そんなきっぱりと拒否されてもなんか悲しい…。
継人:(あの変態狂科学者にもひるまない、たくましい女……か……)
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(数日後)
学生D:おい……あれ薬学部の仙波だよな? 誰だ、隣にいる女。
学生E:女いたのか……ってか、めっちゃいい女じゃね?
学生F:てか、胸やべえ…!グラビアアイドルかなんか!?あんな女ウチの大学にいたか!?
継人:(予想はしてたがものすごい注目っぷりだな……)
アラウネ:わぁ~~~♥ここが継人様の通う大学なのですね~~♥
継人:(小声)お、おい!言ったはずだろ!
ここじゃ一応、オレのか、彼女ってことになってんだ!
様呼びは止めろ!継人でいいから!
アラウネ:えぇ~~?さすがに呼び捨ては失礼だと思うのです…。
継人:(小声)いや全然構わねーし!普通だろ別に!
アラウネ:う~~ん…呼びづらいのでご主人様でいいですかね?
継人:むしろ悪化してる!!!
アラウネ:そういえば、恋人同士ごっこするんですよね♥
ええと、お手をお繋ぎしましょうか。
継人:お、おう…
アラウネ:でも、継……ご主人様逞しいから、
腕を組んだ方がそれっぽくていいかもしれないですね~♥(むぎゅううう)
継人:や、やめ……(む……胸が……当たっ……!!!)
久我:仙波君に……アラウネ君!?な、何をしてるんだねっ!?ここは大学だぞっ!
継人:……てめーだって部外者のくせにいつも当たり前のようにいるじゃねーか……
アラウネ:恭一郎様♥ごきげんようなのです♥
久我:で、何故アラウネ君がここに…。
アラウネ:え?ええとですね、私、このたび継…ご主人様とお付き合いを始めたのですよ~♥
久我:∑( ̄□ ̄;)!!!??
継人:(お、なかなかいい反応…これは効き目あるか…?)
そーいう事だ。だから、これからは変なウワサ流したり妙な妨害工作しないで…
久我:だ、駄目だ……
継人:あ?
久我:……そ、そんなこと……認めんっっっっ!!!
アラウネ君は開発研究室のアイドル…いや、女神!!!
誰かの特定のモノになるなど認めない!!!
アラウネ:あらいやですわ、恭一郎様♥褒めすぎです><
久我:つまり、仙波君もアラウネ君も私の物!!!
そして仙波君は在素の婿になる!これが我が理想の開発研究室構成!!!
継人:構成とかじゃなくて
ただのテメーの妄想じゃねえか!!!!
アラウネ:私が継…ご主人様の恋人になっても、
恭一郎様への尊敬の念と愛情は変わりません♥ご安心を♥
ではご主人様、学内デートを続けましょうか♥(むぎゅううう)
継人:∑ちょおっ!胸ぇえっ!!
久我:ま、待つんだアラウネ君!仙波くぅーんっ!!!!
アラウネ:なんなら恭一郎様も一緒にデートしましょう♥
(もう片方の腕で久我の腕にしがみつく。胸むぎゅー)
久我:ぅふあぁぁあっ!!??
アラウネ:大学って、楽しそうなところですね~~♥
継人:………(もう、どうにでもなれや……)