幹雄:それじゃ、椎子さん。ひとまずはお疲れさまでした。
元気な赤ちゃんを産んでくださいね。
リーザ:椎子さんお疲れさまでした。赤ちゃんが生まれたら是非、写真を送ってください!
もちろん、落ち着いてからでいいですけど。
椎子:二人ともありがと~~~♥♥♥ 体調が落ち着いたら遊びに来たりするからねっ♪
……そういえば、部長はどこ行ったのぉ?見送りもしてくれないなんて冷たいっ!
幹雄:あぁ…白鳥部長なら、「最近出番が多すぎるから自重する」とか訳の分からないこと言って席を外してますよ。
挨拶したいなら呼んできますか?
椎子:やだぁメタ発言♥ ま、別に部長はいいわ~♪ そういえば、新人の礼音さんもいないわね~
幹雄:伊栗さんは…………
(↓回想)
椎子:えぇぇ~!礼音さん、部長と同じ吸血鬼なのぉ!いやん素敵ぃぃ♥♥♥
部長より若いし背低いしかわいらしくって最高じゃなぁい♥♥♥
(礼音の頭を撫でたり肩を抱いたり二の腕をぷにぷにしたりする)
礼音:ぎゃっ!なんなんだこの女は!!?
初対面の者に対して距離の取り方がおかしくないか!?
触るな!!! 揉むな!!!!! ………ぇぇえええい斬るぞ!!!!
椎子:あッごめんなさぁい♥ 私、美しい男の子に目がなくってぇ♥
礼音:美しい男…?
幹雄:(伊栗さんって男性なのかな…?あらためて訊くのもなんだか失礼な気もするけど…)
礼音:(幹雄の視線で察した)まぁどちらと取ってくれても構わないが…
…性別などという概念、とうの昔に捨てたしな…
椎子:きゃぁぁぁあああ♥♥ 礼音さんかわいい上にカッコいい♥♥♥
お写真いいかしら?このアングルとあのアングルとこういうアングルで!!!
(カシャカシャカシャカシャ)
礼音:ええいやめろ!!!!
(回想終了)
幹雄:(……ってなことがあったし、どこかに隠れちゃっただろうな……
見送りなんてしたらそれこそお持ちかえりされそうだし……)
椎子:それじゃ、そろそろ帰るわね♪ 皆さん、また会う日まで~♪
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椎子:ただいま戻りました~♪
楷く~ん♥ おうちに帰ってきましたよぉ~♥(※途中で保育園に居る息子を迎えに行った)
楷:キャッキャッ☆
椎子:これで会社は産休に入ったけど……ひークンが居ないのが、寂しいわねぇ。
ちょうど入れ違いで海外ロケに行っちゃうなんて。しょんぼり~。
” ピンポーン ”
椎子:はぁい。……あらタッちゃん。
橘:お義姉さん、こんにちは。今日でお仕事終わりだったんですよね。
僕も今日は早めに切り上げて、お家のこと手伝いにきましたよ。
柊兄さんが不在の間は、梧と交代で見に来ますから。
椎子:あらぁ~~~~♥♥♥ タッちゃんもあおクンもやさしいいい♥♥
なんってお義姉さん思いのイケメン兄弟なのかしら♥♥♥
橘:いや……はははは……実を言うと、兄さんから留守中のこと頼まれまして。
身重の女性と子どもだけで暮らすのは、やっぱり心配でしょうし。
椎子:ひークンが……!?
橘:それと、今日確かこれから……
” ピンポーン ”
宅配:宅急便でーす。……お気をつけてお持ちくださいね~。
(ドサッッ)
椎子:うわぁ……!!!! なんて大きな、真っ赤なバラの花束……!!!
橘:…………メッセージカードが付いてますね。
椎子:(封筒を開けて読む)
椎子さんへ
お仕事、お疲れ様です。
そばに居られなくて申しわけありません。
でも、心はいつも貴女と共にあります。
橘:※メッセージカードは読んでいないものの、椎子の思考を通して読めてしまう
(うっわ……兄さん、やるなぁ…… 僕にはこういうの無理だ…)
僕の愛を表現するにはあまりにも足りないバラの花ですが、どうぞ。
それと、ロケ先で出会った美しい男性の秘蔵写真集、
最近お気に入りの伊栗礼音さんの秘蔵写真集を添えます。
どうぞお楽しみください。愛を込めて 貴女の夫 柊より
椎子:ひークン………ッ♥♥♥♥♥!
(今日一番の最高に幸せな笑顔)
橘:(イイ話……ナノカナー?………)