(ある日の遠山家)
橘:こ、こんばんは~。
芹子:あっ、大島くん!いらっしゃい!
橘:あ、ああ神崎さ…じゃなかった…芹子さん、お久しぶりですね。
結婚式(1月)以来でしょうか、お会いするのは…。
芹子:芹子さん…ああそうよね、今まで神崎さんって呼ばれてたから
なんかヘンな感じよねー(笑)
橘:それにしても…ずいぶん大きくなりましたね。
今、何ヶ月くらいですか?
芹子:(芹子は現在妊娠中)今?8ヶ月よ。あともうちょっとよね~、予定日まで。
橘:早いものですね…早くお子さんの顔が見てみたいです。
あれ、そういえば…遠山さんは?
芹子:満?よくわかんないけど今日は朝からいないわよ。
どーせパチンコでも行ってんでしょ!
橘:(パチンコ……遠山さんらしいなぁ…)
そういえば、今日って、どうして僕がここに来ることに…
芹子:え?
橘:いえ、今日僕がここに来たのは…社長に言われたからなんですけど…
芹子:大島くん、社長から何も聞いてないの?
橘:え、え?何を…ですか?
芹子:なんか、「ねぎ社ニュース」ってのやってるんでしょ?毎週。
(注:芹子がねぎ社に勤めていた頃はまだニュースの企画は無かった)
そのネタがないから、あたしの手料理を大島くんにごちそうする
ってことになったみたいなのよ。
橘:は………はいぃ!?(一気に真っ青)
芹子:この人選の理由はよくわかんないけど、7月17日号だから、
社員番号元7番のあたしと、7-1=6番の大島くん、ってことなんだって。
橘:な…それ…思いっきりこじつけじゃないですか!社長っっ!!!!
(なんで桐島さん[17番]じゃなくて僕なんだっ!?・汗)
芹子:ま、あたしもヒマだし、お料理作るのは好きだからね♪
今日は腕によりをかけて作ったから、たくさん食べていってね!
橘:(陰謀だ…これは明らかに陰謀だ……っ・号泣)
芹子:(料理を一皿ずつテーブルに並べて行く)
橘:せ…せりこさん……この色合いが妙に原色混じりのこの料理は…何ですか?
芹子:あ、それは肉じゃがよ。
橘:(どうすれば肉じゃががこんな風になるんですか!!??
…と言いたいが言えない橘)
芹子:あと、こっちはビーフシチュー。
橘:(ビーフシチュー…? な…なんかそのビーフシチューらしきものから
緑色の蛍光色の湯気が出てるんですけど……)
芹子:で、こっちがローストビーフね。
橘:(ローストビーフ…あれって…ローストビーフなんだ…炭かと思った……)
芹子:おかわりはたっくさんあるからね!じゃんじゃん食べて!
橘:え、ええ………………………………………………………
(悪いけどこんなん食ったら死にますよ……どうしよう……)
(そこにタイミング良く、満帰宅)
満:たっだいまー…あぁ…今日も全額スッちまったな…
(やはりパチンコに行っていたらしい)
…って、橘?何しに来てんだ?お前。
橘:と…遠山さぁん!(泣きつき)
実は…かくかくしかじかこーいう理由で…
満:…なるほどな……ったく、社長のヤツ、ヒトの女房ネタにしやがって……
つっても面白いネタだとは思うけどな!はっはっは!
橘:笑い事じゃないですよ!(泣)
芹子:あ、満も食べるでしょ?
満:おう、食わせてもらおうか。
橘:(ほ…本気ですか!?…という目で満を見る橘)
満:ばくばくばくばくばく(無言で一気に食いまくる満)
橘:たっ………食べてる………(驚愕)
芹子:(満が食べてるのを嬉しそうに見ると、部屋を去る芹子。どうやらお手洗いらしい)
橘:…あの…遠山さん……大丈夫ですか?
満:結婚したばっかの頃はキツかったけどなー。慣れだよ慣れ。
つーかはっきりいってオレもう舌マヒしてるかもな。
橘:…麻痺…(汗)
満:まーでも腐っても可愛い女房だからなあ。食ってやんねえと。
橘:…はぁ…すばらしいですね…(素直に感動)
満:っていうかお前も食えよ。今日はそれが課題だろ?
橘:え……(真っ青)
満:元はといえばこれはお前のための料理じゃん。食ってやれよー。
とりあえずみはるの手作りだと思ってさ!そー思えば食えるだろ!
橘:みはるちゃんの…
満:さあ!
橘:………では、食べますっ!頂きますっっ!!
案の定、橘はその後3日間、会社を休んだらしい…