(国際部)
幹雄:今日から来るんですよね?新人さん。どんな方なんですか?
夜半:いや俺も会ったことなくてね。
幹雄:は?
夜半:社長と奈津恵ちゃんが薦めてきたんだけど…まぁ、書類見る限り問題はないし、何より語学堪能だというしね。即戦力が欲しいウチには持ってこいだよ。
幹雄:そ、そりゃそうですけど……面接とかしなくていいんですか?変な人だったらどうするんですか…。
夜半:変な人じゃない場合のが少ないんじゃないのこの会社は
幹雄:^^;
夜半:あとは、強いて言えば履歴書に写真が貼ってなかったのが気になったくらいかな。
別に外見なんてどうでもいいけどね。実務能力さえあれば吸血鬼でも爬虫類でもエクトプラズムでもなんでもいいし。
幹雄:それもどうかと
夜半:ま、どんな問題児が来ようと大抵の輩はねじ伏せられるから大丈夫だよ。
幹雄:新人さんをねじ伏せたりしないでください!!!
椎子:あはは♪どんな子が来るのかしら~~?ま、瀬上部長が推薦してるなら、安心かしらね♥
” コン コン(ドアをノックする音) ”
リーザ:あっ、来たみたいですよ。…どうぞ、お入りください。
奈津恵:失礼します。新入社員さん、お連れしましたよ。
夜半:・・・・・・・・・・
幹雄:∑ うっ…!? (白鳥部長、今まで見たこともないような顔してる……?)
奈津恵:さ、伊栗さん。ご挨拶して。
礼音:………伊栗礼音だ。
幹雄:よ、よろしくお願いします……っ
椎子:はじめまして~~♥ ようこそ国際部へ♥♥♥
リーザ:はじめまして。これからよろしくお願いしますね。
※注:3人は本当に初対面
夜半:・・・・・・・・・・
幹雄:(怖い……白鳥部長が怖い……っっ!! この新人さんに何が…!?)
奈津恵:白鳥部長?今日から貴方のもとで働く新人さんなんですから、ご挨拶くらいしたらどうです?
夜半:…………………………いやありえないでしょ。
伊栗礼音?どう見てもレインでしょちょっと待って何考えてるの?(めちゃくちゃ慌てている)
奈津恵:…………(笑いをこらえている)
だ、だってこの人、ずっと貴方のストーカーめいたことしてるし、なんだったらウチに堂々と入社して横で観察してたら?って誘ったら本当に来るっていうんだもの。貴方と同じで色んな語学をマスターしてるようだし、うってつけじゃない。
夜半:うってつけじゃないよ。奈津恵ちゃんわかってる?君こいつに何度か殺されそうになってるよね?(1回目・2回目)
奈津恵:まぁそれはそれ、コレはコレというか。ともかく、見えないところでコソコソされるより見えるところにいてくれた方が、私たちも楽でしょう。
夜半:……というか、よくレインが了承したね。よりによって俺の部下とか。
礼音:ふん。伊栗礼音は貴様の部下かもしれんが、イングリッド・レインウォーターは貴様の部下になった覚えは無い。
夜半:言ってる意味がわからないんだけど…
幹雄:……えーっと……要するに、伊栗さんは部長のお知り合いってことで、いいんでしょうか?
夜半:知り合いもなにも………気分的には「昔ヤンチャしていた頃の黒歴史を全部知る古い知り合い」が同じ会社の同じ部署に来た、って感じかな……。
……あーあ、嫌だ嫌だ。俺会社辞めてもいいかなあ
幹雄:∑ ちょっ……!?
椎子:あらあら♪ それは困っちゃいますねぇ♥
リーザ:そ、そこまで嫌なんですか!?
奈津恵:なに、子どもみたいなこと言ってるの。社長の推薦もあるし、もう決まったことなんですからね。
……ま、一番の収穫は貴方の「人生で一番驚いた」と言わんばかりの顔を見れたことかしら。
ねぇ?礼音さん。
礼音:……フッ。まあ、悪い気はしなかったな。奈津恵の言ったとおりだ。
アレクに一泡吹かせるのは入社するのが一番だということがな。
夜半:ねえ二人とも何考えてるの?っていうかなんか仲良くなってない? 怖っ。