(昼休み)
こーよー タバコ行こうぜ
(屋上公園)
紅葉:……なんて、LINEでいちいち誘わなくても勝手に吸えばいいじゃん。
オサム:えー、こういうのはやっぱダチ同士喋りながらまったり吸いたいじゃ~ん!
紅葉:そもそも未成年……いやもう18から成年だけどタバコはハタチからなんだから19の僕を誘うのはどうかと思うんだけど(ごそごそ)
オサム:とかいいつつタバコ出す奴wwwwww 法律守る気そもそも無ぇクセに~ww
紅葉:吸わないとは言ってないし。
オサム:ってかさ、紅葉、最初会った頃より確実にガラ悪くなってね?最初はもうちょい大人しくて真面目……いや真面目というか少なくともタバコ吸うような奴には見えなかったのに。
紅葉:ああ。なんかネコかぶるのめんどくなってきて。そもそも僕、元ヤンだし。
オサム:えええええ見えねぇえええ!!!
紅葉:まぁね。一年かけてイメチェンとか徹底したし。まぁそれもそろそろ意味をなさなくなってきてるけど…
オサム:ふ~ん…でもま、無理にキャラ作るよかいいんじゃね?人に迷惑さえかけなきゃいいってことよ!
紅葉:迷惑ね……かけないように気をつけなきゃなー、はぁ。
オサム:気をつけなきゃいけないほどアブない奴なのかー!? ……おっと、喫煙スペースに先客だ。
紅葉:あれ?なんか見覚えある人……
オサム:って、一ノ瀬サン!?
秀範:ああ、どうも。お疲れ様です。
紅葉:確か人事部の人……ですよね。同じフロアだから見覚えあると思ったら。
オサム:一ノ瀬サンがタバコ吸うなんて意外だなー!絶対そういうの嫌いそうにしか見えねぇ!!
秀範:別に嫌いでは……まぁ、ごくたまにしか吸わないけども。
紅葉:この時間この会社でタバコ吸えるのここだけだけど、そーいや一ノ瀬さんに会ったのはじめてかも。
オサム:タバコ吸いたくなるほど、なんかイヤ~なコトでもあったんスか?
秀範:無いけど……ただの、気分転換かな(なんだか遠くを見つめる)
オサム:ふ~ん…?ま、タバコ吸う理由なんてなんでもいっか!
紅葉:そーそー。タバコ1本吸うのに理由つけてたら僕はとっくにタバコ止めてるよ。
オサム:なんだその理由w
恵彦:あ――――――!!!
オサム:あー!?
紅葉:うわびっくりした、烏丸くんか。どうしたの、喫煙スペースなんかに来て。
恵彦:なんかケムリがモクモクしてるから何かと思えばタバコ――――――!!!!
オサム:そりゃ喫煙スペースだからねー。
恵彦:ってか宮川くんはまだタバコ吸っちゃダメなトシでしょ――――!?
タバコは健全な青少年の成長を妨げるんだからねっ!! そんなの吸うなら僕のお弁当食べなさーい!!
紅葉:えー。だって昼メシはもう食べちゃったし……。
恵彦:お昼何食べたのっ?
紅葉:スープ春雨(カップ)
恵彦:ダ――――――メ――――――!!! 19歳男子がそんなのだけで足りるわけないでしょ!!
ハイこれ僕のお弁当!!! 売れ残りだから食べなさ―――――い!!!! 安くしとくから!!!!
紅葉:くれないんだ…。
恵彦:当たり前っ!
紅葉:今月金欠だから無理。
恵彦:タバコ買うお金はあるのに!?
オサム:タバコ買う金は惜しまない。スモーカーあるあるwwww
秀範:……烏丸君。お弁当、僕にひとつ貰えるかな。少し、お昼が食べたりなかったんだ(お金を渡す)
恵彦:!! わーいありがとー一ノ瀬さーん♪まいどありっ!
……よしっ、これで売れ残ってた最後のひとつが売れたぞー♪
紅葉:必死だなぁ…。
恵彦:じゃ、ぼくもちょっと一服しようかな~
秀範・紅葉・オサム:!!!???
恵彦:まん部長から「吸うと頭がスッキリするぞ~」ってオススメされてはじめて買ったんだよね~タバコ。どれどr……
秀範・紅葉・オサム:こどもがタバコなんて吸ったらダメ!!!!!(タバコを思いっきりひったくる)
恵彦:うわん何するんだよう!ぼくはれっきとした25歳なんだってば~><!!!