暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様

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[小説]暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様(終)

数日後、国際部。 骨折が治っていないリーザは、車椅子で出社した。 本当はもう少し安静にしていなければならないのだが、 仕事に迷惑を掛けたくないし、両手は動くので、少しでも仕事がしたいと希望したのだった。 「白鳥部長。本当に、ご迷惑をお掛けし...
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[小説]暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様(3)

「もう、誰も信じられん。信じられるのは自分だけだ。 だがもう、自分が自分でいることすらも、疲れた……」 「何もかも放り出したかった。なくしてしまいたかった。ゼロになりたかった。 だがその時はまだ死ぬ勇気はなかった。いっそ何もわからない土地で...
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[小説]暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様(2)

「へぇ、それじゃあリーザさん、記憶が戻ったんだ」 昼休み。 みはるから、昨日の出来事を伝えられた橘は感心する。 だが、みはるの表情は何やら複雑そうだ。 「そうなんだけどねぇ~…」 「ん?何か問題でもあったの?」 「……リーザ様、前にパノスく...
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[小説]暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様(1)

「別にいいんじゃないの?」 やや深刻そうに相談に乗ってきた夜半に対し、なんてことないと言った感じで軽く返す奈津恵。 「えらくあっさり返すねぇ。本当にいいの?」 「だってなくした記憶が戻るわけでしょう?こんな良いことってないじゃない。 何か不...
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[小説]暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様(プロローグ)

毎年恒例、4月の大規模人事異動を終え。 国際部では、産休に入る大島椎子の穴埋めとして、 多彩な言語を使いこなせることから営業部のフレスリーザ・レオンハルト… …通称リーザ(様)が異動、配属された。 だが。 「白鳥部長、今日はDVDの白菜がペ...
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[小説]暴君フレスリーザ ~愛を忘れた王子様

記憶を失った状態でねぎ社に拾われたという過去を持つリーザ。 相変わらず日本語は覚えられず、異動した先の国際部でもそれは変わらなかった。 が、リーザの新たな上司となった白鳥夜半が、彼の様子を見ているうちに 彼は何らかの魔導により過去の記憶を封...