(奈津恵・沙織姉妹、電話中)
沙織:う~~~~ん………どうううおおおおしよおおおお~~~!!!!
奈津恵:どうしたのよ。
沙織:とうとう……とうとう来ちゃったんだよおおおおお!!!!!
奈津恵:何。アイスでも当たったの?
沙織:∑( ̄□ ̄;)姉貴のあたしに対するイメージってそんなん!?
そんなことでわざわざ電話したりしないよ!
カズく……桐島さんの親に挨拶しに行くことになっちゃったんだよ!明日!
奈津恵:………あぁ。あの腹黒優メガネの桐島君ね。
沙織:……………な、なんか悪意篭ってない?
奈津恵:別にあなたが決めた相手なら反対はしないけど、個人的に好みじゃないの。
沙織:(((( ̄□ ̄;))))
奈津恵:まぁ、でもご挨拶が決まったなら、
ほとんど婚約みたいなものじゃないの。おめでとう。
沙織:そ……そうなんだけどさぁ……一体どうすれば……
奈津恵:大体、あなた結婚二回目じゃないの。前はどうしてたの?
沙織:前は……周りに相談せず当人同士で勝手に決めちゃって勝手に別れちゃって、
って感じだったからなぁ…親に改めて挨拶って今回が初めてで(´・ω・`)
奈津恵:別に、礼儀正しく挨拶して、愛想よく笑って受け答えしてればいいんじゃないの?
沙織:そう簡単に行けばいいけどな~。今まで気にしてもいなかったけど、
桐島さんて東大卒のイケメンインテリハイスペックエリートメガネじゃん。
そういう人の親だから厳しそうな気がしてさ~。
奈津恵:さりげなく自分の彼氏自慢してるわね…。
メガネは別に自慢でもなんでもないと思うけど。
沙織:えぇ!? メガネ重要だよ!
奈津恵:………ともかく、そういうタイプの親御さんは確かに厳しいイメージはあるかもね。
まぁ知識の無さはカバーしようがないとして、
沙織:∑( ̄□ ̄;)酷い!
奈津恵:真面目で清楚に、
プラス女らしさをアピールしておけばそこそこなんとかなるんじゃないの。
沙織:真面目で清楚で……うう、あたしからはかけ離れてるな……
奈津恵:腐女子だしね。
沙織:∑( ̄□ ̄;)こういう場合腐女子は関係ないと思うな!
ま、まぁ…相談乗ってくれてありがと、姉貴。なんとか頑張ってみるよ!
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(翌日)
上総:………それで、頑張ってみた結果が………それ?
沙織:う、うん………(ガクガク)
上総:別に普段どおりでいいって言ったのに……うちの両親、沙織さんが思うほど
そんな厳しくもなんともないよ。
沙織:う、うん………
上総:悪いとは言わないけど……真面目で清楚なのは確かだけど、
………何か、これから面接にでも行く学生みたいなイメージが………
沙織:う、うん………
上総:っていうか沙織さんさっきから「うん」しか言ってなくない!?
沙織:う、うん………
上総:そんなに緊張しなくていいってばー!!!(沙織の両肩を揺さぶる)
沙織:うううううううん………(棒のように硬くなってる沙織)
上総:そ、それじゃ行こうか……って大丈夫なのかな……
うちの両親が気に入るかどうかより、それ以前の話だけど………