[Interview][Interview]浪やんの今夜は無礼講 ~宅飲み~④

インタビュー

★今夜は無礼講―――――とは、、当社公式インタビュアーである東堂浪路が社員を飲みに誘って普段は訊けないあんなことやこんなことを聞き出してしまおう!という企画なのである!


宅飲み編/第4回・鳥居千雪さん(事業企画部/24歳)


浪路:そういやー、千雪とは付き合いまぁまぁ長いけど、最近は一緒に飲んだりしてなかったな。
前はもうちょっと、一緒に飲んだりしてたよーな…

千雪:そうですわね。少しお久しぶりだったかしら。
最も、お酒自体私はあまり嗜みませんけれども。

浪路:ん?お酒ダメだったっけか?

千雪:いえ、社交に飲酒は付き物ですから、多少は鍛えてありますわ。
あまり、お気になさらず。

浪路:社交かぁ~~~~……お金持ちのお嬢様も大変そうだよな~
何もしないでお金が入ってくるわけじゃぁない、その対価としての苦労はあるだろうからな。

千雪:あら、そういう目で見てくださる方も、なかなか貴重ですわね。
大抵の方は「金持ちだから何の苦労もせずに贅沢な衣食住に囲まれて周りの人間を見下して暮らしている」と思いがちですけれども。

浪路:いやぁ、金は天下の周りモノ、ハイリターンがあればハイリスクもあるだろうさ。
アイドルだってギャラはいいかもだけど、ストーカーや危険なファンからの攻撃もあったりするし、多少なりともプライベートを犠牲にしたりとかあるしなー。

千雪:浪路さんも、色々大変ですわね。アイドル稼業なんて、お似合いじゃないと思いますわよ。

浪路:∑( ̄□ ̄;)えっそう!?

千雪:正確には、女性の格好してぶりぶりアイドルぶりっ子してるのが似合わない、言いたいんですの。

浪路:ぶりぶりアイドル……って待て、女性の格好って、俺一応女性なんだけどな???

千雪:それは存じておりますわ。けど結局自分を偽って活動してるのでしょう?

浪路:まーそーとも言う……

千雪:……まぁ、貴方が納得してやっている仕事なら別にいいんですけど。(遠い目)

浪路:う、うん??……千雪、なんか悩みでもあるのか?

千雪:自分の思う通りのお仕事ができないのは、貴方も私も変わらないですわね、と思っただけですわ。

浪路:思う通りの仕事…?千雪仕事してたっけ?(笑)

千雪:失礼ですわね!入社した当時と違って最近はちゃんとやっておりますわよ!
……私が言っているのは、会社の仕事の話じゃありませんのよ。

浪路:会社じゃない?………はっ、まさかお前もアイドル稼業をっ

千雪:してるように見えますの??^^

浪路:イエ、マッタク

千雪:私の「お仕事」は、生まれながらに決められていることですわ。

浪路:生まれながらの「お仕事」……?なんだそれ

千雪:私は、名家「鳥居家」の跡取り娘。いずれ、良家の男性と政略結婚させられることが、決められていますの。
私にとって大切な人、というわけではなく、鳥居家にとって最も利益のある縁を持った男性との結婚を。

浪路:え――――――!! そんなん、千雪に好きな相手ができたら、どうすんだよ!

千雪:そんなことはありませんから、大丈夫だとは思いますけど。

浪路:断言しちゃう!?

千雪:幼いころから言い聞かせられてきたせいか、恋愛に関してはもう諦めがついておりますの。だから、どんなに素敵な男性が目の前に現れても、心が高鳴ることもありませんわね。

浪路:う~~~ん……それもなんだか寂しいなぁ……

千雪:ただ、今結婚適齢期になって、思うことはあるのです。このまま、恋のひとつも知らずに終わるのかと……

浪路:千雪……

千雪:これはまだ口外なさらないで欲しいのですが、そろそろ、結婚相手の選定が終わりそうなのです。おそらくその方と入籍して、夫婦になるんでしょう。婿入りしていただくことになりますから、姓は変わりません。

浪路:そっそんな人生最大のイベントを淡々とっ!?

千雪:こうなるのはわかりきっていたことですし、断ったり逃げ出したりする気はさらさらございませんわ。

浪路:で、でも…!

千雪:でも……何故でしょうね。何故、貴方にこう説明することで、どうとなることでもないのに、吐き出したくなるのは、何故なんでしょうね。

浪路:ち、千雪ぃ~~~……

千雪:少し、酔いが回ってきましたかしらね。ちょっと、ベランダの風に当たってきても、よろしいかしら?

浪路:あ、あぁ……
(な、なんか今回は誰よりも重たい雰囲気になっちまったな……
戻ってきたらもうちょい明るい話題を……って、千雪が喜びそうな話題とか俺わかんねーな……
……しゃーない、ここは……)

千雪:戻りましたわ。さすがに高層階(浪路の部屋は14階)のビル風は当たりがきつくて、すぐ身体が冷えてしまいましたわ。

浪路:そうだよな~もう12月だし……(リモコンをいじっている)

千雪:何か観るんですの?

浪路:好きなTVや動画を観ながら飲めるのも宅飲みのイイトコだろ!

” ~~~♪♪~~♪~~~~ ”

千雪:!!!!(このイントロは…!)

浪路:今週の「名探偵ナン子」まだ観てなかったんだよな~。録画予約しといたから観るの付き合ってくれよ!

千雪:え、ええ……!な、浪路さんも、アニメなんて観るんですのね(そわそわそわ)

浪路:(んん?なんか、嬉しそう??)まーなー。ナン子はいつ見ても面白れーしな!

千雪:そうですわね!毎週毎週、ナン子さんの冴えた推理は目を見張るものがありますわ!
幼馴染の蘭丸さんとの恋の行方も目が離せませんし、ライバルの平次郎との推理対決も…

浪路:…………千雪も、ナン子好きなんだな?結構詳し

千雪:そ!そぉんなことないですわよ!? このくらいの基礎知識、誰でも分かってるんじゃありませんこと!?(顔真っ赤)

浪路:(にやにやにや)そんな真っ向から否定しなくてもww そうだ、前にアイドルの仕事でナン子の声優さんからサイン貰ったことがあってさー、見てみるか?

千雪:(ガタッ)見せてくださいっっっっ!!!

浪路:はっはっは!素直でよろしい

千雪:(はっ……)ゆっ、有名人のサインなんてなかなか見る機会がないでしょう!? べっべつにナン子さんの声優さんだからとかそんなんじゃっ…

浪路:ハイハイ~w(何にせよ、千雪が喜んでくれるネタが振れて、良かった~!!)

 

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