因縁 - Connection -

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[小説]因縁 – Connection -(終)

その後、美彦は。 仙台支社勤務から本社勤務へと異動が決定し、東京へ戻ることになった。 それと共にみゆきは会社を辞め、二人揃って帰京した。 「それにしてもさ~、まっさかあんたが柏葉くんと結婚するとはね!」 東京へ越してきて2ヶ月。 中学時代か...
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[小説]因縁 – Connection -(5)

数日後。 みゆきの父の葬儀が執り行われた。 彼女はこの日、涙も見せずに喪主を務めた。 葬儀には、父の会社関係の人間や、みゆきの学生時代のクラスメイトなどが多く訪れた。 驚いたのは、柴田家の血族や親戚関係の人間が一人も訪れなかった事だ。 ・ ...
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[小説]因縁 – Connection -(4)

それから二人の、同じビル内での日常が始まった。 元々小さな雑居ビルな上に、 みゆきの会社が6階、美彦の会社が5階にあるので、 顔を合わせるのはしょっちゅうだった。 ほとんど高校時代に逆戻りである。 だが…次第に。 会えば言葉を交わし、暇が合...
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[小説]因縁 – Connection -(3)

東京を離れて約3ヶ月。 仙台に越してきたみゆきは、新しい生活にも徐々に慣れ始めていた。 父の容態も、思ったよりも安定して来ている。 何かが起こっても、病院は会社のすぐ近所なのでいつでも駆けつけられる。 毎日仕事を終えた後、病院へ通うのがみゆ...
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[小説]因縁 – Connection -(2)

それから二年後の、10月。 美彦達は三年生になった。 不幸なのか幸いなのか。 毎年クラス替えがあったのにも関わらず、 美彦もみゆきも、ずっと同じクラスであった。 相変わらずみゆきを追いかける美彦。 相変わらず美彦を相手にしないみゆき。 そん...
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[小説]因縁 – Connection -(1)

4月。 「体育館前の掲示板に、クラス分けが貼り出してあるので 各自確認のうえ、それぞれの教室へ行くように。」 入学式を終え、学年主任がそう指示すると、 新入生達は一斉に体育館前の掲示板へと向かって行った。 ここは、私立春雨高等学校。 都立の...
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[小説]因縁 – Connection -(プロローグ)

とある年の、2月。 東京都立英南台高等学校。 今日は入学試験が執り行われており、たくさんの受験生達でごった返していた。 そんな中…校門前に、 目の下にクマを作った坊主頭の中学生が一人、不気味な笑みを浮かべて仁王立ちしている。 「ふ……ふふふ...
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[小説]因縁 – Connection –

時は十数年前―――― 名門私立高校を受験に来た美彦は、消しゴムを忘れてきてしまい、試験会場で大騒ぎする。 そこで、未来の妻であるみゆきと初めて出会うのだが…。 これは、柴田美彦・みゆき夫妻がまだ交際していない頃の過去の物語です。 【登場人物...