係員:営業部、最後の方ですね。それじゃ、順番に検診車の中にお入りくださーい。
ゆたか:はーい!!
(今日は年に2回ある健康診断の日……この日は、オレにとって一世一代の勝負の日でもある…ッ!)
係員:では、身長測りますね~。背中つけて、背筋を伸ばして、顎ひいて…
ゆたか:(今日この日のために、牛乳いっぱい飲んだし、小魚いっぱい食べたし、ぶら下がり健康器にもいっぱいぶら下がった…!きっと、きっと……オレなら、やれるッ!!!!)
係員:えーと、168.1cm。
ゆたか:!!!!!!!
ほっ……ホントですか!? 本当に168.1cmなんですかっ!?
係員:え、ええ。確かに168.1cmです。
ゆたか:ぃやったぁ――――――――――――っっ!!!!!☆☆☆☆
係員:!?
ゆたか:ありがとうございます!ありがとうございます!!! オレ嬉しいですっっ☆☆☆☆
係員:は、はあ
ゆたか:ひゃっほ――――――い!!!!!(ガッツポーズしながら検診車を降りていく)
係員:あ、ちょ、ちょっと!あと体重とか血圧とか色々測るもの、まだまだあるんですけど―――――!?
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ゆたか:(いけないいけない……つい、最重要の身長の結果に浮かれて、他の検診忘れてた……体重はほぼ変わりないし、その他も異常なし!うーん、今日は最高の日だ!
それにしても…168.1cm。……初南賛の身長に、とうとう追いつく日が来るなんて……!オレずっと、初南賛に身長越されっぱなしだからな~。これでようやく肩を並べて…)
初南賛:あれ、ゆたか。健康診断終わったの?
ゆたか:あぁ初南賛。あと採血して終わりなんだけど、順番待……!!??
初南賛:ど……どうしたの……?
ゆたか:……~~~~どうしたもこうしたも!な、なんだよ初南賛!! なんか目がキラキラして顔が明らかに笑ってるんだけど!? 普段無表情なくせにぃ!
初南賛:……あ、ああ……あはは……やっぱ顔に出ちゃう……か……ふふ……
ゆたか:じょ……初南賛の、この浮かれよう……一体何が……ッ!!!! ………はッ!!!! まさか……!!!!!
初南賛:じ、じつはね……大した事じゃないんだけど……さ。身長測ったら……172.6cmだって……。4cmも伸びちゃった。170cmの大台行ったの初めてだし……嬉しくて。
ゆたか:ガ――――――Σ(゚д゚lll)――――――ン!!!!!!
よ………4せんちも、のびたの……? ウソでしょ……??
初南賛:いやまさか、まだこんなに伸びるなんて、僕も信じられなくて……ふ、ふふふ……172cm……
ゆたか:うわぁぁああぁあ――――――(;´Д`)――――――!!!! ウソだぁぁぁあ――――――!!!!!
せっかく初南賛に追いついたのに差がさらに拡がるとかありえねんだけどぉぉぉおおおおお!!!!!!!!!!
初南賛:追いついた?ゆたかも背伸びたの?良かったじゃん(どことなく見下ろす視線)
ゆたか:うわぁぁぁああムカつくムカつくムカつくぅぅぅぅ――――――!!!! 上から目線ムッカつくぅ――――――!!!!!!(ポコポコポコポコポコポコ)
初南賛:痛い痛い痛い痛い痛いって!しょうがないじゃん伸びちゃったものは!
ゆたか:なんだよなんだよぉ~…オレずっと、初南賛の身長追い越すために日々努力してたってのにさ~><☆
初南賛:そんな努力してたの……僕なんか相手にするより、もっと大きな、偉大な相手をライバル視しなよ…
ゆたか:え~?例えばどんな人ぉ?
初南賛:えっ……誰だろ……ってかそういうのは僕が決めるものじゃないでしょ。
ゆたか:偉大な相手か~……あっ、思いついた!マイケルおじさんだ!
初南賛:え゛………(汚物を見るような目)
ゆたか:マイケルおじさんはオレの一生涯の目標みたいなもんだし!いいよね!
あ~でもおじさんかなり長身でカッコいいしなー☆追い越すのは厳しいかなっ☆
初南賛:長身……? いっとくけどあの人厚底ブーツで10cmかさ増ししてるからね?(プロフィール参照)
ゆたか:まーじかぁ!でもそんなとこもお茶目でかっこよ☆
初南賛:いや格好よくはないでしょ…。