小説/本文 [小説]これがおれの人生だ!!(終) 翌朝。朝一番で、総務部長の奥田早瀬が出勤すると、依頼したことも許可した記憶もない、社内の大規模な配線工事が行われていた。あれからすぐに作業に取り掛かり、夜通し工事が繰り広げられたようだ。「な、なにを……してるんですか……」「ん? 配線工事。... 1992.06.13 小説/本文
小説/本文 [小説]これがおれの人生だ!!(3) 司の葬儀が終わり、数日。ぽっかりと穴が開いたような……いや、実際に穴の開いてしまった広報部は、静けさに包まれていた。「なんか……古屋さんがいないと、すごく静かです、ね……ここ。」「あはは、そうですね。」しんみりとした歓子とは対照的に、にこに... 1992.06.12 小説/本文
小説/本文 [小説]これがおれの人生だ!!(2) 翌日、月曜日。司は会社に現れなかった。あの後、すぐに目を覚ました愛子であったが、その時は既に『黒幕』と共に消え去った後であった。司の左肘にあった、無数の噛み傷。それだけは、はっきりと覚えている。愛子は、総務部に掛け合って会社で心当たりのある... 1992.06.11 小説/本文
小説/本文 [小説]これがおれの人生だ!!(1) 「おっつかれさまーっす!」仕事を終え、定時に元気良く退社するのは、広報部の古屋 司。「お、お疲れ様です。」「ん?なんだぁ~?かんこりん。仕事終わりそうにないのか?」すっかりと自分のノルマを終わらせた司とは対照的に、書類の山に囲まれている同僚... 1992.06.10 小説/本文
小説/本文 [小説]夢と魔法の王国で(終) 週明け。(……奥田さん……奥田さん、奥田さんが……わたしの、こ、こ、恋人、だ、なんて…… !!!)早瀬との交際を、正式にスタートさせた結佳は、自分のデスクで、いつもと全く変わった様子も見せずに仕事をする早瀬を遠目に見つめつつ、にやけるのを止... 1992.06.08 小説/本文
小説/本文 [小説]夢と魔法の王国で(4) 「…………別れたんだ、彼女とは」長く間を置いて、ようやくそれだけ吐き出した早瀬は、やや自嘲気味に笑った。「………え………?」予想だにしなかった早瀬の告白に、結佳は呆然とした。「しばらく連絡が付かなくなかったかと思えば、メールで一方的にだった... 1992.06.07 小説/本文
小説/本文 [小説]夢と魔法の王国で(3) 偶然出会った二組は、そのまま近くにあった園内のカフェで、お茶をすることにした。「こんにちは。総務部の奥田部長ですよね。こうして話すのは初めてかもしれませんね。改めて…国際部のフレスリーザ・レオンハルトと申します。こちらは息子のパノスです。よ... 1992.06.06 小説/本文
小説/本文 [小説]夢と魔法の王国で(2) 「こんにちは、結佳さん。いつも息子がお世話になっています」「え……あ、いえ!こちらこそ!お世話だなんてそんな!」土曜日、午前11時。結佳は、時間通りに待ち合わせ場所…東京マジカルドリーム王国の入り口前に来てみると、パノスだけがやって来るかと... 1992.06.05 小説/本文
小説/本文 [小説]夢と魔法の王国で(1) 「関口さん。最近ちょっとしたミスが多いですね。春になって暖かくなってきたからって、気を緩めていたら駄目ですよ?」上司の瀬上奈津恵に言われた言葉が頭の中をぐるぐる回る。げんなりと落ち込みながら、会社の前の公園のベンチに項垂れているのは、人事部... 1992.06.04 小説/本文
小説/本文 [小説]ユメノツバサ – The Double Actor -(終) そして…翌年の春。「ほら、初南賛!早く早く!行こうよ☆」「ちょ、ちょっとゆたか!早くって言ったって…ほんとに今日行っていいの?」「だって、もうガッコも春休み入っちゃったしさ☆ ヒマなんだよ☆それにおじさんも、いつ来てもいいって言ってたし☆」... 1992.06.02 小説/本文