中原幹雄誘拐事件

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[小説]中原幹雄誘拐事件(終)

そして、数週間後。いつもの平和な日々の戻った、N.H.K。午後の中休み。システム設計部のデスクにて、幹雄が大量の便せんを読みながら、微笑んでいる。「あれー?中原さん、その大量のお手紙、何?」通りがかった愛子が、不思議そうに尋ねる。ふと、机の...
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[小説]中原幹雄誘拐事件(4)

山梨から車を走らせ、会社に着くとちょうど昼休みの時間だった。「あっ、中原さん!!」留守番をしていたみはるが、幹雄救出に向かった社員達が幹雄を連れて戻るのを見ると、笑顔で迎えてくれる。「よかった!無事でっ!!……あっ……でも……お花のビビアン...
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[小説]中原幹雄誘拐事件(3)

翌朝。結局一睡もできなかった幹雄は。布団の上であぐらをかき、ぐったりとしていた。「……やっと……朝かぁ……」寝不足でボーっとしていると、ドアをノックする音が。「…中原殿。社長がお呼びです。ご案内しますのでドアを開けさせて貰います」(社長…?...
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[小説]中原幹雄誘拐事件(2)

「うっ……ううっ……うっうっ……」午後7時。会社の食堂にて、女の子が一人、泣いている。みはるである。彼女も、終業時間と同時に帰ったはずなのだが、会社に人が残っていないかと、再度会社を訪れたのである。だが…カギは開いていたものの、人の気配がな...
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[小説]中原幹雄誘拐事件(1)

数ヶ月後……「わぁ、ビビアン。見て見て、今日のお弁当はビビアンの好きなエビフライだよ」満面の笑みを浮かべて、弁当箱のフタを開けた中原幹雄は。弁当箱の前に置いてある(この場合「いる」の方が正しいのか?)ビビアンに話しかける。ビビアンとは、幹雄...
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[小説]中原幹雄誘拐事件(プロローグ)

天気の良い、5月のある日。住宅街のど真ん中にある、小さな公園にて。公園の隅にある、大きな一本木の伐採が行われていた。樹齢何百年はあろうかという老木の伐採なだけに、周囲に住む住人達、十数人が野次馬に訪れていた。「それにしても…大きな木だね~。...
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[小説]中原幹雄誘拐事件

会社帰り、突然何者かに襲われ、さらわれた中原幹雄。そして現場には、無残にも鉢をバラバラにされたビビアン(花)が…!!騒然とする社員達。そんな中、事実を毅然として受け止める幼な妻、ビビアンは…。【登場人物】(過去の物語なのでその当時に合わせた...