遠い日の慟哭

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[小説]遠い日の慟哭(終)

それから… 真砂の通夜、葬式を終え。 すっかり小さな箱に収まってしまった真砂の前で、 東堂家の親戚一同が、集まっていた。 「…それにしても…『とんでもないこと』になったわね」 親戚の一人が呟く。 とんでもないこと。 浪路はその言葉に、真砂が...
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[小説]遠い日の慟哭(2)

午後10時。 「遅ぇな……真砂のヤツ…… どこまで探しに行ってんだか…ったく」 学校からなかなか戻らない真砂を、浪路はイライラしながら待っていた。 もっとも、真砂は友人が多いので、学校帰りに友人の家によって 朝帰りなんてこともざらなので、親...
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[小説]遠い日の慟哭(1)

「ふーーっ!ギリギリセーフ!!!」 始業のチャイムと共に、教室に飛び込む浪路。 「おう浪路。今日はセーフだな!」 隣の席の男子が、失笑しつつ祝福の言葉(?)を浪路に贈る。 どうやら浪路は遅刻常習犯らしい。 ここは、街の郊外にある、男子高校。...
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[小説]遠い日の慟哭(プロローグ)

枯れ葉の舞う、秋の夕暮れ時。 鮮やかな夕焼けが、辺り一面を。 …血のように真っ赤に染めている。 …ザザー……ン… 波の音だけが、静かに響きわたる。 誰もいない、海辺の墓地に。 一人の男が、花と線香、バケツを持って 墓地内をゆっくりと徘徊して...
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[小説]遠い日の慟哭

女の子大好きナンパ君。だけど実は… 何故、彼女は常に「男」を演じ続けるのか? 東堂浪路の笑顔の裏には、辛い過去があったのだった…。 【登場人物】(過去の物語なのでその当時に合わせた解説です) 東堂浪路 ねぎ秘密結社・システム設計部所属(当時...