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[小説]N.H.Kエアコン争奪戦!!(2)

「ちょっと!!もう少し離れてくれない!?」こちらは、経理・営業混合チーム、眞妃とハリーだ。現在、スタンプは2つで、2階にいた。ハリーは、暗闇の中、ここぞとばかりに眞妃にひっついている。怖いせいもあるのだが。「だってぇ~ん♪ボクオバケとかホラ...
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[小説]N.H.Kエアコン争奪戦!!(1)

そして、運命の土曜日。午後10時半、会社の近所にある4階建ての廃校へ、社員達は集まっていた。「…あれぇ?眞妃ちゃんのとこはエアコン壊れてないじゃん!なんで参加するの?」壊れたエアコンがあるフロアは、総務・システム設計・事業企画・購買部のある...
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[小説]N.H.Kエアコン争奪戦!!(プロローグ)

「ふ~~…今日は暑いわね…」そう言ってため息をつき、ワイシャツのボタンを上から2コまでゆるめ、団扇で扇ぐ、芹子。「や~ん♪芹子ちゃんってば、ダイタ~ン♪ウフフフフッ」ゆるめたワイシャツの合間から見える、芹子の白い肌に、ハインリヒが浮かれる。...
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[小説]N.H.Kエアコン争奪戦!!

真夏だというのに、エアコンが壊れてしまい猛暑地獄のねぎ秘密結社。しかし会社の経営も思わしくなく、新しいオフィス用エアコンを買う余裕すらない。小さい家庭用エアコンでは広いフロア全体を涼しくさせることはできない。そこで、人事課長(当時)沢井英司...
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[小説]純情青年の憂鬱(終)

2週間後。今日も、いつものように、朝が始まる。二駅分のラッシュに耐え、会社の最寄り駅で降りる、橘。(はあぁ……さて…今日は忙しくなりそうだな…)頭の中で、今日のスケジュールを立てる。「おはようございますっっ!!!」いつか、似たような状況で聞...
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[小説]純情青年の憂鬱(3)

次の日、終業時間直前。昨晩の電話で、橘と待ち合わせをしていたみひろが、待ちきれなかったのか、会社までやって来た。「えへへ…来ちゃった」照れながら、みひろが微笑む。橘はもう、動じなかった。橘は、これから彼女に言うべきことを頭の中に思い浮かべる...
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[小説]純情青年の憂鬱(2)

次の日。橘は、昨日の出来事が頭から離れず、仕事もロクに手が着かない状態だった。「はあぁぁ………。」仕事の手を止めたかと思うと、深いため息をつく。その繰り返しだ。「…ど、どうしたの?大島さん…なんか嫌なことでもあったの?」同僚の愛子が、橘の様...
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[小説]純情青年の憂鬱(1)

ガタタン…ガタタン…”ご乗車ありがとうございます。ええ~次の停車駅は~…”いつものように、朝が始まる。 電車は、通勤ラッシュで人がごった返している。その黒山の人だかりの中に、今日も大島 橘はいた。(勤め始めて1年経つけど…ラッシュってのはそ...
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[小説]純情青年の憂鬱

通勤途中、突然見知らぬ女の子にラブレターを渡された大島 橘。森川みはるに片思い中の彼は、他の女の子を思いを受け取るわけにはいかない。だが、差出人は……断るに断れない、とてつもなく意外な人物であった。何も知らずに、彼女と橘の恋の応援をするみは...
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[小説]―― 6月 ――(終)

そして現在。折り畳み傘を握りしめたまま、ボーっとしている眞妃。「……ちゃん」「…きちゃん」「眞妃ちゃんっ!!」「えっ!?」不思議そうに、眞妃の顔をのぞき込む、ハインリヒ。けれどもその直後、「ねえねえっ!昨日新発売のファンデーション買っちゃっ...