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[小説]私が発明する理由(終)

例の事件から、数日が経った。『某ライバル会社』特殊開発室は、恭一郎により全壊させられ、あのハッキング騒ぎも起きなくなった。奪われたデータも、アリスにより全てN.H.Kに返された。いつもの日々が戻ったのである。「…にしても…今回は久我さん、大...
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[小説]私が発明する理由(5)

そして、夜。探偵・シャンゼリゼ島崎により再度、催眠ガスにて眠らされた社員達は、まだ眠ったままだった。どうやら、最初に恭一郎が撒いたガスよりも、さらに強力なモノであったらしい。「……っ……もうこんな…時間かよ……」またしても、一番先に目を覚ま...
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[小説]私が発明する理由(4)

「そ、それより!!久我さんを一人であっちに向かわせるのって、すっごい危ないんじゃないの!?さらわれたみんなと一緒にやられちゃうなんてことになったら……」不安げに愛子が言う。「そ、そうよ!!みんなで助けに行きましょ!!」愛子の言葉に同意する、...
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[小説]私が発明する理由(3)

1時間後。社員の中で、最も「久我の薬慣れ」している継人が一番に目を覚ます。「…ったくよー…どんな非常時でも非常識だよな…ヤツは…」まだ少しガスが効いている継人は、自分の席に戻って再度寝直そうと、研究室へと向かう。研究室に入ると、床に1枚のF...
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[小説]私が発明する理由(2)

”トゥルルルルル……トゥルルルルル…… ”満のアパートに、一本の電話が入る。悟史の妻、香澄からであった。「はい、遠山……ああ、香澄ちゃん!久しぶりじゃん!」『あ!遠山さん!?悟史さん、そちらにお邪魔してないかしら!?』「はあ?さとっつあん?...
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[小説]私が発明する理由(1)

「ふぃ~~~っっ!!あっっちーーーーーーっっ!!!」オフィス内のあまりの暑さに、絶叫する満。またしても、エアコンが故障したのである。とことんエアコンに縁がない会社だ。「…も、もうダメです…久我さんに直してもらいましょうよ遠山さん…」隣の席の...
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[小説]私が発明する理由(プロローグ)

午後9時。誰もいなくなったオフィスの片隅にある、開発研究室から、男二人の声がする。沢井英司と、久我恭一郎である。「『某ライバル会社』に、科学者?」「そう。最近、驚異的な頭脳を持った科学者を雇ったようなんだ。」『某ライバル会社』とは、打倒N....
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[小説]愛と青春のボンソワール(終)

小さくなって行く橘の周辺を、何にも乗らずに旋回飛行していたのは、日本にいるはずの仙波継人であった。そして彼は何故か、コシミノ一丁の姿で、高度80メートルにてフラダンスを踊っていたのである。首にはレイまで掛けている。久我が叫んだ。「あれはっ!...
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[小説]愛と青春のボンソワール(7)

「運良くチケットが取れてよかったぜ・・」継人は、ドイツ直行便のビジネスクラスのシートにもたれて、ため息と共に呟いた。エコノミーでよかったのだが、これしかなかったのだ。「高くついたけど、後でヤロウから・・・・・・いや、ヤロウは俺がブチ殺すから...
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[小説]愛と青春のボンソワール(6)

その夜、4人は雄三の家に一泊した。(あれだけ屋敷のSPとやりあったのに…(笑))そして、一夜が明けた。「せりくおおおおおお!!!!!!日本がイヤになったらいつでもお父さんの所においで!!!!!ねっ!?ねっっっ!?ねええええっっ!!!??」雄...