(出発してからしばらくした赤チーム)
湧木:いや~~~。暗いねぇ……怖いねぇ……。
クリス:そうデスね~(歩きiPadしながら。ちなみに人気のない田舎なので通行人にぶつかることなどはない)
湧木:クリスっち、よく浴衣に下駄姿で前見ないでも転ばないでいられるね……。
クリス:そうデスね~
湧木:ってか肝試し中くらい原稿(ネーム)するのやめない!?
クリス:そうは言ってもデスね、こういう滅多に経験できないシチュエーションだからこそ、いいネタが沸きそうな気がするんデスよ。
湧木:(;´Д`)
クリス:あッ、アレがウワサの洞窟デスね?行ってみまショ~。
湧木:ああッ、待ってクリスっち~!
・
クリス:フ~ン……なかなかイイ雰囲気のスポットデスね~……。
湧木:でっ、でしょ~?地元でも結構有名な心霊スポットで、デスね…。
クリス:…デ、なにワタシの浴衣のソデを掴んでるんデスか?湧木サン。
湧木:い、いや~?クリスっち怖いかなぁと思って僕が支えてあげようカト…
クリス:支えるどころか明らかにワタシを頼ってマセン?
湧木:いやいやいやいや、だって怖いしっ……じゃなくてね!?
クリス:マア、コワイなら浴衣掴むくらいイイデスけどね。
湧木:(ぎくっ)こっ怖くなんかないもーん!!
そっそれより早くこんな暗くてジメジメして怖……じゃなくてこんなとこ抜けて先進もうよクリスっち!
抜けた先は海と星空がとっても綺麗だからねー!(クリスの袖から手を離し先に進む)
クリス:………………
湧木:ほら早くクリスっちー!
クリス:………………
湧木:ちょ、ちょっとクリスちゃん?? 立ち止まってないで早くゥゥ!!!
クリス:…………ウン、イイ!! 決めた!!
湧木:は、はあ??
クリス:暗くジメッとした洞窟の中……震え怯える受(うけ)と、そんな様子の受を見て護ってあげたい衝動に駆られる攻(せめ)……「怖いのか?いつもの強がりはどこへ行った?」
「こっ怖くなんか……」「じゃあお前を置いて先に行ってもいいか?」「ちょっ……やめて!」「フフ……涙目になってるじゃねぇか……そんな子猫みたいな瞳をしたお前を見るのは初めてだ…」「な、何を言って…」……ブツブツブツブツ
(ものすごい勢いでiPadにネームを描き込んでいる)
湧木:ちょっと、こんなとこで創作意欲爆発させないで―――――― !!??
クリス:今回のテーマは「深淵の洞窟で起きる二人の愛の〇×△!! 恐怖に怯え瞳を潤ませた受に攻の嗜虐心は煽られて………」ブツブツブツブツ
湧木:いやぁぁぁ―――――― !! もぅ帰りたぁ――――――い !!!!!