[Interview]第5回 白鳥夜半

インタビュー

★今夜は無礼講―――――とは、、当社公式インタビュアーである東堂浪路が社員を飲みに誘って(※未成年はファミレスとか)普段は訊けないあんなことやこんなことを聞き出してしまおう!という企画なのである!


第5回 白鳥夜半さん(国際部/32歳?)


夜半:いやー。

浪路:ん?

夜半:俺この会社入って女の子に飲みに誘われたの初めてなんだけど。

浪路:Σ(´Д`)女の子

夜半:女の子とかいう年じゃないって?俺から見たら20だって80だって女の子だよ。

浪路:いやいやいや(それもどうかと思うけど)そうじゃなくて……
俺を初見で女だって言う人ってそうそういないから!

夜半:あれ、初めてだったっけ。青森の時(小説「最期の恋」参照)恵莉ちゃんと一緒にいたの君だった気がしたんだけど。

浪路:(気がした、って…照美ちゃんといい新人にとって俺はそんなに影薄いのか…
ま、まぁいいや…青森行った時は色々ありすぎてあんまり話とかしなかったしな…

夜半:まぁ、あの状況じゃあね。

浪路:ところで白鳥さん……お酒はイケる方?

夜半:普通に飲めるけど甘いのが好きかな。

浪路:確かに……その、今マドラーでかき混ぜてるやつがすっっごい甘そう。

夜半:バナナカウ(バナナ&クリームリキュールのミルク割り)だねぇ。
そういう君は……日本酒?

浪路:あぁ、これは…(前回の)照美ちゃんの影響で最近日本酒凝っちゃってなー。
あー…そういえば…

夜半:ん?

浪路:今更だけど思えば青森でのことは白鳥さんが来てくれなかったら
俺も恵莉も死んでたかもしれなかったよな。まともにお礼も言ってなかったよ。ありがとうな。

夜半:…君も恵莉ちゃんもねぇ…。その話はなしだよなし。

浪路:……やっぱり、気にしてるんだな?

夜半:気にしてるよ。

浪路:ぐ……(あまりにあっさりと肯定されたため言葉を飲み込む)

夜半:気にしてるからこそ過去は振り返らないことにしてるんだよ。
反省は大事だが後悔はいつまでやってても仕方ない。そうだろう?

浪路:……なんか、俺が言うことがなくなっちゃったじゃないか!

夜半:おおかた恵莉ちゃんが「白鳥部長が烏丸さんを殺しかけたのを気にしてる」とでも言ってたかな。

浪路:うん…まぁ…。あいつは心配性だからなぁ。

夜半:自分自身が大変な目に遭ったのに、他人の心配するんだから見た目よりもずっと強い子なんだねぇ。
…まぁ、きっと俺がいくら「気にしてない」って言っても気にしちゃうんだろうから、
思い出した時にでも君から言っておいてくれ。もう気にしてなさそうだったよって。

浪路:わかった。それとなーく言っておくよ。

夜半:しかしあの時の俺の反省点は、どうもやっぱり昔のように力ずくなところが出ちゃったところだよなぁ。
自分の能力は把握してるつもりなんだが…やっぱり、もうちょっと自重しないとダメだな。

浪路:昔って…一体何をやらかしてたんだ?(((( ;´Д`)))

夜半:俺にも若気の至りみたいな時代があったってことだよ。

浪路:ヤンキーみたいに暴れ回ってる時代でもあったってことかね…想像付かないけど。
あと俺あの時見てて思ったけど。白鳥さんが久我さんとタッグ組んだら簡単に地球滅ぼせそうとか思ったよ。
科学と魔法の夢のコラボレーションみたいな……考えただけで恐ろしいけど。。

夜半:久我ちゃんか……どうかな?彼の実力はまだ目の当たりにはしたことないからね。
とりあえずやってみないと分からないねぇ。

浪路:(;゚Д゚)とりあえずやっちゃダメ!!

夜半:まぁそんな物騒な妄想話はさておき、これからの事だろう。
生まれ変わった烏丸……雪彦君を引き取ったのは確か君だっけね。

浪路:ああ。

夜半:罪滅ぼしと言ってはなんだが、君らに何かあれば極力援助するよ。それが今回の俺的結論。

浪路:援助って…どんな?

夜半:親子揃って悪の組織から襲撃されたり空爆されたりした時とかに、助けたりとか。

浪路:(;゚Д゚)そんなことこれからの俺らの人生にあってたまるかー!

夜半:えー。俺だけにできることってそれくらいだしなぁ。戦火くぐり抜けるのは得意だよ。

浪路:今までどんな人生送ってきたんだ…白鳥さん…。

夜半:聞きたい?…まぁ…あんまり食事中に話す内容じゃないと思うけどね。

浪路:(((゚Д゚;≡;゚Д゚)))ぶんぶんぶんぶん ←全力で首を振る

夜半:まぁ、ほんと今まで色々あったけど今こうして普通に会社員やってるのが自分でも驚きだよ。

浪路:…そ…そういえばさ…白鳥さんは吸血鬼なんだろ?

夜半:まあね。

浪路:なのに人間と同じ生活して、一緒に仕事して、協力し合って…そういう風にしようと思ったのは、何でなんだ?
戦火がどーのこーのとかいうグロい話はいらないからそこが聞きたいかなぁ。

夜半:…また、真面目に話せばえらく長くなりそうなことを訊くねぇ。
真面目に話したら長くなるから、ものっすごく簡潔にまとめて言おうか。

浪路:う、うん。

夜半:好きになった女の子が人間だったから人間の味方することにした、それだけだよ。

浪路:ホントに簡潔だなオイ!…へぇ、白鳥さんにもそーいう相手がいるんかー。へぇぇ~。

夜半:へぇ 多いよ。

浪路:その彼女とはたまに会ったりしてるんか?

夜半:死んじゃったからもう会えないよ。

浪路:…!

夜半:当然寿命が違うからね。もう50年くらい前になるかなぁ。…早いもんだ。

浪路:そ、そっか…なんか…

夜半:悪いこと訊いちゃったな、とか思わなくていいよ。
別に彼女は不慮の死を遂げたわけではなく普通に天寿を全うして死んだわけだからね。

浪路:そっか……うん、そうだな……

夜半:ただ…彼女には一人息子がいたんだよね。俺との子供じゃないけど。
若い頃に離ればなれになったきりで、最期までそのことだけは気にしててねぇ。

浪路:息子…

夜半:まぁその息子も人の寿命から言えばもう生きてないかな。
俺が日本に留まる理由のひとつは、彼女の血筋が今もなお続いてるかどうかを確認することだったりする。
とは言っても、なーんにも手がかりはないんだけどね。正直探してるようで探してない感じ。

浪路:そうなのか~…でもそのへん、うちの会社の情報網でなんとか探し出せたりしないんかなー。

夜半:実のところ裏情報で、この会社の情報網がかなりすごいと耳にして、それで入社したんだけどね。
でもまぁのんびりやりたかったから、支社に入ったら本社にスカウトされちゃって今に至るって感じだけど。

浪路:ほほ~。そんな経緯があったのかー。
でもそんな事情なら、久我さんなんて個人レベルでものすごい顔が広いらしいから、協力してもらってもいいかも。

夜半:あぁ……そういや彼とは契約してるのに、こっちから何か差し出したことはまだないな。

浪路:契約?

夜半:さっき言った人捜しと、俺の食用血液の提供をしてもらうかわりに、俺自身が研究材料になるっていう契約。

浪路:Σ(´Д`)モルモット宣言!?

夜半:まぁ俺は何されても死にやしないし、俺自身もよく分かってない自分のことが彼に色々と研究されることで
解明されるのなら、と思ってね。でも今のところ何も要求されてないし、普通の友達になっちゃってるな。

浪路:久我さんは何だかんだで自分に協力的だったり慕ってくれる人には優しいからな。
…それにしても…白鳥さん、

夜半:ん?

浪路:なんか思ったよりもよく喋る人なんだなー。勝手なイメージだけどもっとミステリアスで秘密主義かと思ってた。

夜半:だって隠す必要もないしその気もないからね。そもそもこの会社だからこそまかり通るけど
普通の人に「俺は400年生きてる吸血鬼です」って言ったって冗談としか思われないよ(ちょっと笑いながら)

浪路:おお、笑ったトコ初めて見たぞ!白鳥さん常に表情変わらないから顔の筋肉マヒしてるのかと思ってたよ!

夜半:失礼な。俺にだって喜怒哀楽くらいあるよ。

浪路:せっかくイイ男なんだからさわやかスマイルのひとつでもすればきっとモテモテだぜ?

夜半:うーん。無駄に長く生きてるせいか、ちょっとやそっとじゃ感情を揺り動かされることがなくてねぇ。
別にモテたいとも思わないけど……でもまぁ、

浪路:でも?

夜半:こうしてたまにはかわいい女の子と一緒に飲むのもやっぱり楽しいねぇ。

浪路:Σ(´Д`)かわいい女の子ォ!? それ俺のこと!? マジで俺見て言ってるの!?

夜半:なんだいその反応。二人で飲んでるのに他に誰に言うっての。

浪路:(天然で口説くタイプかこの人!?)ななみやってる時以外でそういう風に言う人にはさすがに初めて会うな。。

夜半:いつもだいたい一緒に飲んだりするのって英ちゃんとかマイケル君とか久我ちゃんとかだからね。
いやまぁ彼らが嫌ってわけじゃないけど、華がないからねぇ。

浪路:華……な、なんか口説くのは日常茶飯事だが口説かれる側なのはものすごく調子狂うな……うう。
(真っ赤になりながら)

夜半:別に口説いちゃいないよ。思ったままに言ってるだけなんだけどな。
そうやって男っぽいのは素なんだろうけど、君は女性としてとても上質なものを持ってると思う。

浪路:(;゚Д゚)))……… (←口説かれ慣れてないのでリアクションに超困ってる)

夜半:吸血鬼目線での言い方をすれば君すごく美味しそうだし自信持っていいと思うよ。

浪路:(;゚Д゚)食い物目線かよ!!!

夜半:吸血鬼の本能が君をいい女だと認めてるんだから自信持てってことだよ。
……まぁ、あんまりしつこく言うと気分を悪くさせちゃいそうだから、この辺で黙っておくか。

浪路:……………………………
…いやその…異性に女としてあんまり扱われたことがない(※除く)から調子狂うってだけで……
気分が悪いとかじゃないんだ…褒めてくれるのは素直に嬉しいよ…。

夜半:そうやって我に返って素直に認めるところもかわいいねぇ。

浪路:ヽ(`Д´)ノ うわんもうかわいいって言うなぁぁぁ―――!!

(この後しばらく堂々巡りが続く)

浪路:ああもう、いい加減話題変えよう。疲れてきた。。

夜半:お疲れ様。

浪路:(#゚Д゚)誰のせいでお疲れてると思ってるんだ
あとひとつ、白鳥さんに訊きたいことがあるんだ。

夜半:なんだい?

浪路:白鳥さんて本当は400何歳なのになんで32歳って言ってるんだ?

夜半:適当だよ。便宜上の設定年齢というか。書類とか書くのに千五百何年生まれとか書けないでしょ。

浪路:まぁそうだよなー。千五百何年とか……せんごひゃく…?
………白鳥さん、正確な年齢はいくつなんだ………?

夜半:483。

浪路:400どころかほぼ500じゃねえか!!!! 83もサバ読むなよ!

夜半:いいじゃないか別に。俺が400だろうと500だろうと、それだけ間違いなく生きてるということを
証明してくれる人なんて、いないわけだからね。(ちょっと寂しそうに)

浪路:ま…まぁ……そうなんだけど……な(ちょっとまずいこと言ってしまったと言わんばかりに困った顔)

夜半:……さて、気づいたら結構な時間だね。

浪路:うお、もうこんな時間か!さすがに帰らないとマズいな。

夜半:遅いし家まで送っていくよ。

浪路:べ、別に一人で帰れるっての!

夜半:いやー、やっぱり女の子一人の夜道は危ないからね。

浪路:(;´Д`)………。。

夜半:俺ならミサイルとか隕石とか降ってきても護れるから安心していいよ。

浪路:そんな物騒な夜道、この日本にはねえよ!!!

そして宴は続く…

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