[Interview]第3回 仙波継人

インタビュー

★今夜は無礼講―――――とは、、当社公式インタビュアーである東堂浪路が社員を飲みに誘って(※未成年はファミレスとか)普段は訊けないあんなことやこんなことを聞き出してしまおう!という企画なのである!


第3回 仙波継人さん(開発研究室/19歳)


継人:おい、何なんだよ?いきなりこんなとこ連れ込みやがって!

浪路:こんなとことか言うなよ~。たまにはいいじゃんいいじゃん!な!

継人:オレ一応仕事しに来たんだけどなぁ。それを会社に入ってくるなり引っ張られてきたかと思えば…。

浪路:だって社長がインタビューの原稿早く上げろって言うんだもんよー。……あ。

(※このインタビューは、相手にインタビュー企画だと教えてはいけないという決まりがある)

継人:インタビューだと?

浪路:(や…やっべ、言っちゃった…)あ、えっと、そのな、今のは…

継人:………まぁ、いいよ。お前も色々大変なんだろ。普通に飲みに来たことにしてやるよ。
まぁ当然だと思うがおごれよな。

浪路:(さすが開発研究室の緩衝剤……空気読める子だな……)
あ……あっははは!もちろんおごるぜ!今日はいっぱい飲んでいってくれよな!

継人:一応言っておくがオレは未成年だぞ。

浪路:(;゚Д゚)

継人:(びくっ)…な、なんだよそんな世界の終わりみたいな顔しやがって。

浪路:ま……ま た 今 回 も シ ラ フ 相 手 か … 。

継人:どんな事情か知らねーがオレを選んで飲み屋に連れてきたのはお前だろ。
ま、オレじゃ役不足なら帰るけど。

浪路:いやいやいやいや。役不足とか全然そんなことないから!(今更他の人探すとかメンドイことできるか!)
とりあえずここに座ろうか仙波君。あ、店員さーん、生中とクリームソーダをジョッキで!

継人:勝手に頼むな!ってかジョッキのクリームソーダとか何なんだよ!

(スタートからドタバタしたが、少し落ち着く)

浪路:そーいや今更だが仙波は今は社員じゃなかったんだっけなー。大学行ってんだっけ?

継人:まぁな。でも毎日のように呼び出されてるし、大学近所だし今までとほとんど変わんねーな。

浪路:会社の近くの大学って確かけっこーレベル高かったような…よくちゃっちゃと受かったな~。

継人:まあ、大学受けることに理解示してくれたあのオッサンが色々と教えてくれた上に、
試験のヤマが結構当たったりしたからな。奴の手助けが無くとも受かるとは思ってたけどなー(負け惜しみ気味に)

浪路:オッサン?

継人:久我のオッサンだよ。

浪路:へぇ~~~。久我さんもイイとこあるんだな。
ただの世界を恐怖に渦巻く可能性を限りなく持つマッドサイエンティストだと思ってたのに。

継人:その解釈で間違ってないと思うぜ。

浪路:…そーいや…さっき未成年がどうとか言ってたけど、お前タバコ吸わなかったっけ?

継人:ああ、大学で色々面倒なことになりそうだし止めた。

浪路:結構ヘビーだった気がしたが…よく止められたなぁ。

継人:つーか最近どこもかしこも禁煙禁煙で、吸うトコねーだろ。値段も上がりっぱなしだし。

浪路:だよなー。…まぁ、俺ももう子供がいるんだし(小説「最期の恋」参照)止めないとなー。

継人:(ガタッ)子供ォ!??

浪路:な、なんだよ、えらい驚き方だな。俺の年で子持ちなんて珍しくないだろ。

継人:って、子供って…いつ産んだんだよ!? お前腹デカかったことあったか!?

浪路:いやいや、産んでない産んでない。養子を取ったんだよ…(仙波君の取り乱し様にちょっと動揺)

継人:養……子………?

浪路:まぁ…色々と複雑な出来事と事情があってだな……

(養子を取るまでの経緯を話す)

継人:烏丸雪彦……確かにそんな奴いたな…なんか、橘さん並にナヨッとした奴……。
そいつが生まれ変わって赤ん坊に……ねぇ。相変わらずこの会社は何でもアリだな。

浪路:そういや、俺の気のせいかもしれないが……橘のこと。

継人:橘さん?

浪路:橘とは従兄弟だけどほぼ兄弟同然なんだっけか?

継人:まぁな。オレ小さい頃はずっと大島家に預けられてたし。実質あそこの四男みたいな…

浪路:今みたいに橘のこと「ナヨッとした男」と評する割に、
なんとなく橘に一目置いてる感じがするんだが気のせい?「さん」付けで呼んでるし…。

継人:……………

浪路:……………(黙られちまった。。なんか触れちゃまずかったか?)

継人:……ホントに、お前鋭いな……。
確かに橘さんはナヨッとして頼りないけど……昔のトラウマがあって、
なんとなく一目置いてるんだよな…気が付くと。

浪路:トラウマ?なんかされたのか?橘に。

継人:……………

浪路:……………(また黙られた。。)

継人:…何を…されたんだろうな…

浪路:??

継人:全く覚えがないんだよ。なのに…「何かされた」という衝撃というか恐怖感というかだけが
確実に残ってるんだよな。

浪路:(;゚Д゚)な、なんか怖いなそれ。。

継人:それと…あまり詳しくは話せないが、大島家の宗主になるくらいの人間なら
他人の精神や心理に直接影響を与える能力はありそうだしな……そう考えると、やっぱ怖いのかもな。

浪路:橘がなんか色んな能力があるのはちょこちょことは聞いたことがあるが…
あいつそんなにすごいん?

継人:血が繋がってると言ってもやっぱオレは部外者っちゃ部外者だし、よく知らないけど
大島家は代々特殊な力を持つ一族で、その宗家の跡取りに選ばれてるのがあの人なんだよな。
次男のくせに長男のあのバカ兄貴差し置いて指名されてるんだから、相当なもんなんじゃねーかな。

浪路:へぇぇ……でもまぁそこまで聞いておいてなんなんだが橘はヘタレだよな。

継人:ここまで喋らせておいてその結論かよ!まぁ森川みはるに尻に敷かれてるしな…。
あの女はある意味最強だよ。

浪路:まぁでもあの二人は最強にお似合いだと思うがな!それはそうと仙波は彼女いないのか?

継人:いきなりそんな話振るな!…いねーよ、女なんて。

浪路:なにぃー?大学でも結構モテるんじゃねーのぉ?

継人:出会い自体はあるっちゃあるんだけどな……(溜息)

浪路:なんだその溜息は?

継人:それっぽい空気になりかけると、あの久我のオッサンが邪魔しに来るんだよな…。

浪路:(;´Д`) 久 我 さ ん …

継人:あのオッサン、オレと在素をくっつけたがってるのミエミエだからな。
まぁ在素はあのオッサンよりもはるかにマトモだし嫌いではないが……

浪路:…あれ?でも確か在素ってお前のこと好きなんじゃなかったっけか?

継人:…ったく、誰から聞いたんだそんなこと…。まぁ、そこんところはもう解消済みだ。
それに……

浪路:それに?

継人:あいつ、今は他に好きな奴いるらしいぜ。なんか相談持ちかけられたしな。

浪路:へぇー!誰誰?

継人:そこはオレが言っちゃまずいところだろ。…まぁ、明らかにオヤジが歓迎しない相手だろうな…。

浪路:ふ~ん…在素も普通の恋する乙女なんだな~。

継人:そりゃそうだろ。いくら頭いいっつったってまだ7年しか生きてない子供だからな。
けど、最近の子供ってマセすぎだよな……。
……うちの妹ですら、あの年で「カレシ」とかいう言葉使うしな……。

浪路:仙波の妹って確か……6歳とかそこらじゃなかったっけ?(;´Д`)

継人:6歳だな。6歳だがもう既に魔性の女だな…あれは…。最近の幼稚園児は、怖い。

浪路:魔性の女って……な、なんかあったのか??

継人:うちの妹、幼稚園ですごくモテるらしいんだが、こないだのバレンタインデーに
男の子5人くらいに同時に告られたらしいんだよ。

浪路:すんごいモテっぷりだな。

継人:そしたら「私の本命はお兄ちゃんだから、お兄ちゃんに勝てたら付き合ってあげる」とか言い出したらしくてさ…

浪路:(;゚Д゚)…

継人:その日幼稚園に迎えに行ったらガキどもにいきなりポコポコ殴られてな。

浪路:男の戦いか!

継人:まぁムカついたから容赦なくなぎ倒したわけだが。

浪路:大人げないな仙波君よ(笑)

継人:さすがに幼稚園の先生には怒られたが、妹はやたらはしゃいでたな…

浪路:なるほど、魔性の女だな(;´Д`)

継人:まぁお前も息子ができたんなら、せいぜいお前みたいな女泣かせのナンパ師に育てたりすんなよ。

浪路:否定はできんな……って俺は女の子泣かせたりしねーぞヽ(`Д´)ノ

そして宴は続く…。

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